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<人気パーソナルトレーナーが語る> 体幹トレーニングの真実 ~吉田輝幸×仲田健×比嘉一雄~
text by
鎌田幸世Sachiyo Kamata
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2015/02/24 11:30
本来使うべきじゃない筋肉の「代償動作」に注意!
比嘉 体幹の仕組みや役割について言葉で説明するのは難しいですが、吉田さんは、その「可動」と「安定」について選手やクライアントにどう説明するんですか?
吉田 人間の身体の関節はそれぞれ安定させなきゃいけない部分と動かさなきゃいけない部分がだいたい交互についているんですね。ざっくり言うと、首とか肩甲骨みたいにぐるぐる回るところは可動、逆に、お腹周りのように動きがある程度制限されるところは安定。動くべきところが動いていなかったり、安定すべきところが安定していないと「代償動作」といって、本来使うべきじゃない筋肉を使ってしまう。そうすると、脚が太くなるとか、膝が痛くなるとか、いくら練習してもパフォーマンスが上がらないってことが起こってしまう。だから身体に本来備わっている動きができているかをチェックして、できていない部分を修正していく必要があるんです。
目的や競技特性によって体幹の鍛え方は変わるのか?
比嘉 先ほど、体幹の鍛え方は人それぞれという話がでましたけど、僕は体幹トレーニングにおいては、幅広い人に対応できるベーシックなものを中心にしています。アスリートの場合はさておき、一般の方がフロントブリッジをしたり、ボールの上に立ってバランスをとるっていう動きはあまり必要ないと思うので、たまに取り入れる程度ですね。一般の方ってパフォーマンス云々よりも腹筋を割りたいとかシェイプアップしたいという要望が多いので、じゃあその部分に強い負荷をかけてトレーニングしましょうって話します。
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仲田 目的が何かってことですよね。見た目をよくするのか、パフォーマンスを上げるのか。体幹を鍛えればどちらの効果も得られるけど、目的によってやり方が変わってくる。
比嘉 体幹は競技とセットで語られることが多いと思うんですが、お二人は競技特性をどの程度意識しているのかなっていうのも聞いてみたくて。僕はラグビー日本代表のトレーニング指導をやっているんですけど、シットアップとかフロントブリッジとか、汎用性の高いベーシックなものを取り入れています。ラグビーが上手くなるにはラグビーをやるのが一番ですし、あくまでも土台となる身体を作るのがトレーニングの目的なので、競技にはそこまで特化しなくてもいいかな、と。
仲田 比嘉くんの意見には半分賛成で半分反対かな。人間の身体は基本的な構造は一緒だからある程度はベーシックなもので対応できるけど、競技やポジションによる動作特性に
合わせる必要もあると思うな。