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100m11秒台、走幅跳7m、やり投69m。
十種競技・右代啓祐の師匠は武井壮!? 

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小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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posted2014/09/26 10:30

100m11秒台、走幅跳7m、やり投69m。十種競技・右代啓祐の師匠は武井壮!?<Number Web> photograph by AFLO

瞬発力、パワー、スピード、持久力の全てを要求される十種競技は「キング・オブ・スポーツ」と呼ばれる。右代啓祐が挑むのは、世界最高の身体能力を競うフィールドなのだ。

十種もの競技を、2日間かけて行なう競技方式。

 アジア大会の十種競技は9月30日、10月1日の2日間で行なわれる。「アジアの舞台でも8300点を出して、自分が本物だっていうところを見せたい」と本人は言う。

 男子の十種競技、女子の七種競技はあわせて「混成競技」と呼ばれるが、どちらも試合は2日間だ。

 通常、最初の種目は午前10時くらいに始まって、最後の種目は午後5時くらいになる。日本では、十種競技と七種競技で「日本選手権・混成競技」として単独で行なわれるため、男子の種目と女子の種目が、交互に実施される。

 最近は日本選手権の実施方法も、観客のために少しずつ改良されてきた。1種目終わるたびに得点ランキングが電光掲示され、選手の得点ペースが自己ベストのペースなのか、日本記録のペースなのか、そういったことがアナウンスされる。そして日本記録がかかっている場合は、そのために次の種目で必要な記録などがアナウンスされる。

選手同士、そして選手と観客の距離が近い十種競技。

 試合のたびに2日間を一緒に過ごすことから、混成競技の選手は、お互いにとても親密だ。走り高跳びの時など、客席まで選手同士の会話が聞こえてくることもある。会話を聞いていると、試合中も選手たちは励まし合っていることが分かる。そういった選手間のムードを感じ取りながらの観戦は、混成競技ならではだ。

 そして2日目の最終種目である1500mになると、場内アナウンスで、観客に客席からグラウンドに降りて、トラックの脇で声援を送ってほしいと、呼びかけが行なわれる。トラックに沿って、観客がずらりと並んだところでスタートの号砲が鳴る。十種目目、力を振り絞って目の前を駆け抜けていく選手たちに観客は声援を送る。

 そしてゴール。多くの選手が倒れ込む。この競技ほど、試合のたびに選手たちがすべてを出し尽くすという競技は、それほどあるものではない。

 右代が混成競技を本格的に始めたのは札幌第一高校3年の時のこと。この競技に取り組んで、ほぼ10年になる。走る、跳ぶ、投げる。すべての身体能力をあわせ持った日本のキング・オブ・アスリートが、世界の舞台で飛躍する日は、もう、すぐそこだろうと思う。

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