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Jの劇的な試合日程は、こう作られる。
ドラマを生む「新・日程くん」に迫る!
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飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAFLO SPORT
posted2014/02/06 11:00
![Jの劇的な試合日程は、こう作られる。ドラマを生む「新・日程くん」に迫る!<Number Web> photograph by AFLO SPORT](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/5/b/700/img_5b8427cc3d6a395bbee224e79b88dff5544291.jpg)
広島の2連覇をさらに劇的なものにした1つの要因に、最終節が上位6チーム同士の対戦となった日程にあったことは間違いない。
クラブの要望、ACL、開幕戦などは手動で反映。
一方、新たに入力する条件としては、「クラブから出される要望」「ACL出場チームの直接対決の設定」などがある。まずは「クラブから出される要望」について。
「毎年、秋には翌年の年間スケジュールをクラブ側に伝えています。これは対戦カードが決まっているものではなく、この日に試合を組む予定ですというもの。この段階ではホームかアウェーか決まっていないので、J1なら34節分、J2なら42節分、スタジアムを確保するようにクラブに依頼します。すると、クラブによっては、どうしてもその日はスタジアムを押さえられない、という日が出てきます」
クラブからの要望については、内規でルールが定められている。例えば、世界規模の大会、インターハイや国体、イベント、地元の大規模の祭りと重なった場合などがそれにあたる。
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「件数は言えませんけど、『要望は何件まで』というルールがあって、そうしたクラブ側の要望に基づいて、クラブごとにホームゲーム開催NGの日を入力するんです」
J1かJ2かで、全く変わってくる日程調整。
なるほど、前シーズンの秋には、翌年のスケジュール作成のプロジェクトが動き出していたわけだ。とは言っても、秋だと翌年がJ1なのか、J2なのか、確定していないことも多いだろう。その場合は、どうするのか。
「J1の34節分とJ2の42節分、両方の日程でスタジアムを押さえてもらうことになります。実際には11月の終わりから12月の頭にはJ1かJ2かがはっきりするし、34試合、あるいは42試合のうち半分しかホームにならないわけだから、なんとか調整してもらっています。もし、どうしても確保できない場合に限り、別のスタジアムを使用する場合も、稀にあります」