Jをめぐる冒険BACK NUMBER
Jの劇的な試合日程は、こう作られる。
ドラマを生む「新・日程くん」に迫る!
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAFLO SPORT
posted2014/02/06 11:00
広島の2連覇をさらに劇的なものにした1つの要因に、最終節が上位6チーム同士の対戦となった日程にあったことは間違いない。
「日程くん」は卒業、新シーズンは「新しい日程くん」が?
対応してくれたのは、競技・事業統括本部、競技・運営部の村山勉部長(現フットボール統括本部、強化・アカデミー部長)だ。そこで単刀直入に切り出すと、いきなり驚くべき事実を告げられた。
「実は、これまでの『日程くん』には2013シーズン限りで卒業してもらい、新シーズンから『新しい日程くん』を導入しているんです」
これまでの「日程くん」はスケジュールを組むのに丸1日掛かり、1パターンしか出せなかった。ところが、「新しい日程くん」はより早く作成し、数パターンを作れるという。
「え? 名前ですか? いや、特にまだ決めていません(笑)」
その愛称が「新日程くん」になるのか、「日程くんNEO」になるのか、「日程くんZ」になるのか定かではないが、パワーアップするのは間違いないようだ。
ただし「基本的な部分は、変わってないんです」と村山部長は言う。その「基本的な部分」とは、「日程くん」には元々いくつかの条件が設定されていて、その後、新たな条件を入力して、スケジュールが作成されるという点だ。
日程を決定するための、意外な条件たち。
元々設定されている条件には、主に以下のようなものがあるという。
・リーグ戦においてホームも、アウェーも3回連続して行なわない
・開幕戦をホームで戦ったチームは、最終節はアウェーで行なう
・開幕から5節までのうちに必ず2試合以上、ホームゲームを行なう
・平日のホームゲーム数を均等にする
・ダービーは開幕戦やゴールデンウィーク、最終戦に組まれないようにする
なるほど、言われてみれば、これまで確かにそうなっていた。