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『BORN TO RUN』の“走る民”を救え!
2月3日、山手線一周ランしませんか? 

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Number編集部

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photograph byTakashi Matsuyama

posted2013/02/02 08:01

『BORN TO RUN』の“走る民”を救え!2月3日、山手線一周ランしませんか?<Number Web> photograph by Takashi Matsuyama

2011年のサハラマラソン挑戦時の松山貴史。計画性ゼロの無謀な挑戦ながら見事完走を果たした。レース後、「この活動が、地震を始めとする様々な問題で閉塞感に満ちるいまの世の中に一石を投じるものになっていれば」と、当時から意識の高いコメントを残している。

 2011年4月にサハラマラソンを完走し、現在は「Number Do」にて「挑戦中毒」を連載中の大学生、松山貴史

 いつも無茶な野望を抱きながらも杜撰な準備によって、スポーツの中で数々の困難に遭遇してきた。

 だが、大学の卒業、そして就職を間近に控え、すこし広い視野を持つようになってきたらしい。

 タラウマラの人々。

 これが今回、松山君が目を向けた先だ。彼らのことは、日本でもランナーを中心に広く読まれ、様々な面で影響を与えている本『BORN TO RUN 走るために生まれた』(NHK出版)でその存在が広く知られた。

 タラウマラの人々は自らのことを「ララムリ=走る民」と呼び、“ワラーチ”と呼ばれる古タイヤに革ひもを巻いただけのサンダルで、数100kmもの距離を走り続ける“世界最強の走る民族”と言われている。

ここ数年、大干ばつに襲われ、困窮を極めているタラウマラ族。

 彼らを取材した『BORN TO RUN』の著者、C・マクドゥーガルは本書の中でこんなことを書いている。

“難レースを耐え抜くにはタラウマラ族の美徳のすべてをそなえていなければならない。力、忍耐、協調性、献身、ねばり強さ。何より、走ることを愛さなくてはならない。”

 この言葉に代表されるタラウマラの精神に影響を受けたランナーは日本でも多い(特にトレイルランニングを愛する人々だ)。昨秋100マイルのトレイルレースに挑んだ松山君もそんなランナーの1人だ。

 だが、いまタラウマラの人々が苦しんでいる。

 彼らが住むメキシコの奥地“銅峡谷”コッパーキャニオンは、ここ数年、大干ばつに襲われ、主食であるトウモロコシが育たないなど、生活は困窮を極めているというニュースが毎年届く。

 そんな現状に対して、日本から何かできないかとランナーが立ち上がり、2月3日に「ララムリ祭り」という支援イベントを行なうことになった。

 企画主旨はこちら。
  http://hashiruraramuri.tumblr.com/post/39917107521

 そのイベントに松山君と「Number Do」編集部も参加することになった。次ページで、松山くんの思いを紹介したい。

【次ページ】 メキシコの走る民を苦しめる干ばつを退治すべく……。

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