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主力に休養、サブの選手にやる気を!
ホンジュラス戦で注目される関塚采配。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byRyosuke Menju/JMPA

posted2012/08/01 12:15

主力に休養、サブの選手にやる気を!ホンジュラス戦で注目される関塚采配。<Number Web> photograph by Ryosuke Menju/JMPA

「(D組の)1位、2位が決まる試合で、一番厳しい試合になる」とホンジュラス戦を前にコメントした関塚監督。「そのときのベストのメンバーで戦いたい。これからは総力戦になる。今日は(サブメンバーの)良いトレーニングができた」とスタメン変更も匂わせた。

ホンジュラスは身体能力が非常に高く、個人技が光る。

 なかなか試合に出られない選手にとっては、アピールする場にもなってくる。なでしこの佐々木監督は、南アフリカ戦でスタメンを7人入れ替えたが、男子もまだ出場機会のない宇佐美貴史、村松大輔らを出場させ、チームの中で機能させて、戦力を高めていく作業をしておかなければならない。

 そうしたことを踏まえてのホンジュラス戦ということになるのだが、このチームはモロッコと同じく身体能力の高い個人を活かしたサッカーが特徴だ。

 特に、初戦のモロッコ戦で豪快なミドルを決めた11番FWベントソンは、要注意である。瞬間的なスピードもあり、最初は慣れるのが大変だ。だが、スピードに目が慣れてくれば、落ち着いて対処できるようになるはずだ。また、ファイタータイプのボランチ15番のエスピノサが累積警告で出場停止となり、日本にとってはやっかいな要素がひとつ消えた。

 ただ、個々の選手には馬力があるので、個人がスピードに乗って攻撃して来た時、一時的に守備のブロックに亀裂が生じるかもしれない。その時、どれだけ早く潰せるか、どれだけ守備のフォローを早くできるか。相手にパワーとスピードがある分、どうやって守るかがポイントになる。 

「引いた相手をどう攻略するか。それがポイントになってくる」

 日本としては、ホンジュラスがいつも通り前に出て来てくれると与しやすしだが、日本が2連勝したことを考え、若干、引いてくる可能性もなくはない。

 モロッコ戦では、引いた相手を崩すことがほとんど出来なかった。仕掛けるシーンが少なく、パスもアタッキングサード前で横に流れることが多く、ボックス内で勝負していくシーンもあまり見られなかった。まだまだ崩すべき武器とアイデアが足りないのだ。

「引いた相手をどう攻略するか。それが、これから上をメダルを獲る上で大きなポイントになってくる」と、清武は言ったが、ホンジュラスが引いてくれれば、決勝トーナメントに向けて絶好のスパーリングになる。

 そこで注目すべきなのが、宇佐美だ。

【次ページ】 メダルが本当に狙えるのかが分かる、大事な一戦。

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