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遠征試合の移動手段。 

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荒川祐輔

荒川祐輔Yusuke Arakawa

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photograph byYusuke Arakawa

posted2004/08/12 00:00

遠征試合の移動手段。<Number Web> photograph by Yusuke Arakawa

 今回は「遠征試合の移動手段」ということについて皆さんに話したいと思います。

 皆さんも少しは知っていると思いますが、マイナー選手の移動手段はバスです。トリプルAは移動距離が長いため、飛行機を使うこともありますが、基本的にはバス移動です。しかし、飛行機移動といってもメジャーの選手みたいにチーム専用の飛行機ではなく、皆さんが使用しているのと同じ飛行機に乗ります。まあ、僕はまだバス移動のみなので、経験したことがないのであまり知りませんが……。

 バス移動に関しては今年で二年目となり、それなりに分かっているので、皆さんに話すことが出来ると思います。

 まず、バスといってもレベルによってバスの質や良さも変わってきます。こういうところもさすがマイナーリーグのシステムだなと思います。当然、レベルが上がるにつれてバスも少しずついいものになっていきますし、バスの中に飲み物や食べ物があったりします。

 去年のバスでは飲み物や食べ物は各自が自分で用意しなくてはいけませんでした。去年の移動は本当にきつかったですね。僕はすぐに腰が張ってしまうので、長時間座っているのが辛いんです。去年のバス移動の平均時間は6時間ぐらいだったし、基本的に座席はスタッフが二つの座席を一人で使い、選手は体の大小に拘らず座席は一人一つなので、バスを降りたときは本当に、「よっこらっしょ」という感じで、とてもスポーツ選手には見えない動きをしていました。

 また、バスの中はまるでジャングル状態です。廊下を使って寝るやつもいれば、足を隣の席の上に上げているやつもいるしで、バスの中は凄い光景になっていました。初めて乗ったバスからこんな光景だったので、驚いたことを思い出します。また、バスは一旦走り出したら目的地に着くまで止まることはないので、基本的に座りっぱなしです。まあトイレに行くときは立てますが、トイレに行くのも一苦労です。なんてったってバスの中はジャングル状態ですから・・・。ちなみにトイレは一番後ろに設置されています。

 バスの中での過ごし方ですが、基本的にみんな寝たり、音楽を聴いたり、映画を観たりしています。僕は、音楽を聴きながら寝てます。たまに映画を観るんですが、なにしろまだ英語の方が理解できないので映像を観ているだけですね。目的地に着いたら二時間ぐらい休憩して試合のために球場に向かいます。

 僕が今年いるリーグは、移動が比較的楽な所で長くても四時間ちょっとぐらいなので、自分にとってはいいですが、やっぱりバス移動は辛いものです。

 今年になってバスの中での過ごし方も、去年の経験を生かして色々自分なりに工夫しています。枕を持っていって窓際に置いて寝たり、腰の負担を少しでも和らげるためにクッションを買って持っていったりと、少しでも体がいい状態で試合に出られるようにしないとと思っています。着いて少し休憩したらすぐに試合というマイナーのスケジュールでは、本当に体が辛いですからね。マッサージをやってくれる人もいないので、バスの中での過ごし方は相当重要になってきます。

 また、遠征の試合が終わって次の日にホームゲームが組まれている場合は、さらに大変です。試合が終わったらすぐにシャワーを浴び、着替えてバスに乗り込みホームに帰るという形で、次の日は普通に試合です。試合が終わって帰るとだいたい夜中の二時頃に着くので、寝て起きてすぐに球場に行く感じです。試合前の練習はないというのが、救いですが。

 こうしたスケジュールが、5ヶ月間続き、140試合をこなします。その間に休みはたったの13日。(オールスター休みも含む)。こういったスケジュールや移動の状況などが、マイナーは過酷と言われている一つの要因なのではないでしょうか。

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