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世界的なF1不況に鈴鹿も飲まれ……。
起死回生の策は“佐藤琢磨復活”だ。 

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西山平夫

西山平夫Hirao Nishiyama

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photograph byLAT/AFLO

posted2009/10/16 11:30

世界的なF1不況に鈴鹿も飲まれ……。起死回生の策は“佐藤琢磨復活”だ。<Number Web> photograph by LAT/AFLO

3年ぶりの鈴鹿でのF1日本GPにサーキットを訪れた佐藤琢磨。前夜祭での対談、テレビでの解説などでは、まだF1のシートを諦めない姿勢をみせた

観客サービスよりも効果抜群の“佐藤琢磨復活”案。

 チケットの売れ行きが思わしくないとみた鈴鹿サーキットは、こうして涙ぐましいばかりの観客サービスにあいつとめた訳だが、これが果たして来年の観客増に繋がるかといえば……それは疑問だ。

 サービスは大いにけっこうだし、さらなるあの手この手からめ手までトコトン考え抜いて欲しいとは思うのだが、それだけで決勝日に確実にフタケタ万人の観客が入るとも思えぬのだ。

 ここで話は最初に戻るのだが、財布のヒモをしぼったファンにさえサーキットに来てもらえる方法がひとつだけあったと気がついた。

 佐藤琢磨のカムバックである。

 今回の鈴鹿で改めて実感したのだが、琢磨人気の凄さは相当なもので、いまだにBARホンダのシャツを着たファンが目立っていた。

 もし琢磨が走っていたら……黙っていても決勝十数万人の観客が詰め掛けただろうことは容易に想像できる。つまり観客減の最大の原因はスター不在であり“我らが自国の”スターさえいれば、チケットが高かろうが生活が苦しかろうがファンは鈴鹿にやって来ると思われたのだ。

佐藤琢磨がスポット参戦する費用と観戦者減の損得勘定。

 ファン心理とはそういうものだし、不況も生活苦も吹き飛ばすだけの夢の力を持つのが“スター”という存在なのである。こと日本のファンにとってそんなスターは佐藤琢磨とミハエル・シューマッハーくらいしかいない、というのが筆者の勝手ながらの意見である。

 鈴鹿を含めて終盤3戦。佐藤琢磨がどこかのチームからスポット出走できていたとして、その費用がどれくらいになるのかは知らないが、仮に数億円だとしたら鈴鹿なりF1開催絡みの企業などがそのスポンサーになってもよかったのでは? 

 スタンドは埋まる、物販は加速する、費用対効果は抜群だったはずだよね……などとペチャクチャ話しながら、なぜかグランプリ明けの月曜日から始まるという恒例の集中工事中の東名高速に乗って、寂しくも東京への帰路についたのであった。

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