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大学野球で新興勢力が躍進中!
明治神宮大会で見た新トレンドとは?
text by
小関順二Junji Koseki
photograph bySPORTS NIPPON
posted2009/12/06 08:00
横浜市長杯争奪関東地区大学選手権の準決勝で日体大に勝利し、明治神宮大会への出場を決めて喜ぶ上武大・松井雅人捕手と齋藤康樹投手
実力派の地方大学が高校球児の新たな受け皿に。
明治神宮大会に話を戻すと、東京国際大と同じ「東京新大学リーグ」に所属している創価大には大塚豊(投手・日本ハム2位)、田上健一(右翼手・阪神育成2位)という'09年のドラフト指名選手がいて、佛教大(京滋大学リーグ)、九州産業大(福岡六大学リーグ)には大野雄大、榎下陽大という左右の本格派投手が来年のドラフト上位指名を待っている。
チームとして注目したのが関西国際大(阪神大学リーグ)で、驚かされたのがチーム全体で取り組む全力疾走。1回戦の徳山大戦では「一塁到達4.29秒未満、二塁到達8.29秒未満、三塁到達12.29秒未満」のタイムクリア選手が7人(13回)もいて、これは今年観戦した中では最多人数だった。
社会人野球の企業チームがどんどん姿を消していく中、積極的に高校球児の受け皿になっているのが地方の大学。そういうアマチュア野球の流れが今年の明治神宮大会・大学の部ではよく見えた。