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残留争いの渦中の日本人選手たち。
ヴォルフスブルク・長谷部の想い。 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byItaru Chiba

posted2011/05/07 08:00

残留争いの渦中の日本人選手たち。ヴォルフスブルク・長谷部の想い。<Number Web> photograph by Itaru Chiba

第32節の対ブレーメン戦で後半21分から途中出場し、1-0の勝利に貢献した長谷部

 ドルトムントが独走した今シーズン。混沌としているのは、優勝争いではなくて残留争いだ。

 そんな中、2シーズン前のチャンピオンであるヴォルフスブルクがここまで苦しむと予想したものはいなかったはずだ。『キッカー』誌も「昨日のチャンピオンが、今日は降格へ」という特集を組んだほどである。

 長谷部の所属するヴォルフスブルクは3月12日の第26節で自動降格の決まる17位に落ちてしまった。その後、入れ替え戦に回る16位に順位を上げたものの、4週にわたり降格の恐怖と向き合わなければなかった。

 3月18日、チームが降格圏に沈む中でヴォルフスブルクの監督に就任したマガトは、ミーティングで選手たちのメンタリティに注文をつけた。

「勝ちたいという気持ち、ゴールをとりたいという気持ち……そういうものを見せないと、勝てやしないぞ!」

各国代表選手を寄せ集めたヴォルフスブルクの慢心。

 ドイツ、ブラジル、デンマーク、スイス、日本、クロアチア、チェコ、トルコ――各国代表の選手が名を連ねる。これだけの選手が揃えば、降格するはずはないだろう。そんな慢心がチームには漂い、長谷部も警鐘を鳴らしていた。

「なぁなぁな感じで試合に臨んでも意味がない。やっぱり、みんなが何かを感じながらやらないといけない」

 リーグ前には上位進出も不可能ではないと見られていたヴォルフスブルクは、攻守両面で課題を抱えていた。慢性的な得点力不足と、守備の大事な局面で集中力を欠いてしまう悪癖だった。

 優勝した'08-'09シーズンにはジェコとグラフィッチの2トップだけで54ゴールを決めていたのだが、今季はチームの総得点が39。リーグで下から4番目の成績だ。開幕時に監督を務めていたマクラーレンが戦い方を何度も変えたことで、攻撃の形が確立できなかった影響は大きい。さらにエースのジェコが、本人の強い希望により1月にマンチェスター・シティへと移籍したことで、状況はさらに厳しくなった。

【次ページ】 マガト監督が施した緊急措置で息を吹き返した最終盤。

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