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「ロウキはまだ23歳…なぜ批判多いの?」米名物記者が冷静に指摘する「球速が出ていない」「マイナー降格はない」ドジャース佐々木朗希に“2つの課題” 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2025/04/15 06:00

「ロウキはまだ23歳…なぜ批判多いの?」米名物記者が冷静に指摘する「球速が出ていない」「マイナー降格はない」ドジャース佐々木朗希に“2つの課題”<Number Web> photograph by Getty Images

ドジャース・佐々木朗希23歳。米ベテラン記者の評価は?

「1つは、球速がまだ期待されているほど出ていないということ。もう1つは、すべての球種に関してコントロールが思うようにできていないということだ。デビュー3戦目と4戦目は、四球を出したのはいずれも2つだけだったが、4試合、計13.2回で13四球は多いし、特にスプリッターのコントロールに苦労しているように見えた。MLBレベルの打者は、ストライクが入らない投手に対して有利な展開に持ち込む能力をもつ。ストライクゾーンを外れるスプリッターに手を出さず速球を待つという対応をしていると思う。ササキに必要なのは、スプリッターの精度を上げて、この球で安定的にストライクを取れるようになることだと思う」

 米メディアの中には、もっと辛辣な評価をするものもあった。1回2/3で降板した2度目の登板の後、米ヤフースポーツは4月1日付で「ドジャースは、この悲惨な先発登板を受けてロウキ・ササキをどうすべきか」の見出しで記事を掲載し「彼はまだメジャーで投げる準備ができていないのではないか」と指摘。4月2日付の米テレビ局NBCロサンゼルス電子版は「ロウキ・ササキは満員のホームの観客の前で早々に引っ込められ、荒れた米国デビューとなった。ドジャースのダグアウトで悲しそうな表情で濡れた目をした彼がテレビカメラに捉えられ、SNSや野球界隈がざわついたが、その反応は必ずしも好意的なものばかりではなかった」と伝えた。通算251勝を挙げ今年米野球殿堂入りした元ヤンキースのCC・サバシア氏はUSAトゥデー紙のインタビューで「デビュー2戦目の選手がベンチで泣く姿を見るのは辛いね。球場のどこか奥の方でそうしてくれた方がましだった。感情を表に出すことには何の問題もないが、それはロッカールームでやってほしかった。もし自分がドジャースの選手だったら、彼のそんな姿を相手チームには見られたくないと思ってしまう」と語っていた。

マイナー降格議論もあった…

 デビューから2試合の結果を受け、米国では佐々木をマイナーで調整させた方がいいのではないかという議論も起こった。マイナー契約で入団した佐々木には他のほとんどの選手と同様にマイナーのオプションが3年あり、ウェーバーを通さずにマイナーに降格してそこで調整することが可能。だが佐々木ほどのトッププロスペクトはいったんメジャーに昇格すれば、マイナーに下げられることはあまりない。

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 そんな議論について、ミラー記者はこう話す。

【次ページ】 なぜ騒動に? 理由を明かす

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