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藤井聡太22歳「じつは凄まじい」“七冠以上”期間の長さ…観る将マンガ家が感動した将棋名場面「美しく強い母・福間香奈女流五冠もスゴい」 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph by日本将棋連盟/Junsei Chida

posted2025/04/02 06:00

藤井聡太22歳「じつは凄まじい」“七冠以上”期間の長さ…観る将マンガ家が感動した将棋名場面「美しく強い母・福間香奈女流五冠もスゴい」<Number Web> photograph by 日本将棋連盟/Junsei Chida

3月の将棋ハイライト。イラストは関連記事などからご覧になれます!

「進行していた安藤結衣アナウンサーも将棋好きであることを明かしていましたよね。岐阜県の大会に出られるほどだったとか」(編集担当さん)

 現代ではネット配信での対局中継が主ですが――74期にわたって続いているテレビ棋戦の良さも改めて感じ取りました。なお余談ですが、2月に藤井七冠の史上最年少(22歳6カ月)で公式戦通算400勝達成が発表されましたが、これはやっぱり本局だったのでしょうか(笑)。

 新年度を迎えた将棋界ですが、早くも2つのタイトル戦が動き出します。

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〈第83期名人戦〉藤井名人vs永瀬九段
第1局:4月9・10日/ホテル椿山荘東京
第2局:4月29・30日/羽田空港第1ターミナル(東京)
第3局:5月9・10日/ホテル日航関西空港(大阪・泉佐野)
第4局:5月17・18日/宇佐神宮(大分)
第5局:5月29・30日/ホテル山水(茨城・古河)
第6局:6月10・11日/旬景浪漫 銀波荘(愛知・蒲郡)
第7局:6月24・25日/天童ホテル(山形)

〈第10期叡王戦〉伊藤匠叡王vs斎藤慎太郎八段
第1局:4月3日/神楽家(愛知・名古屋)
第2局:4月19日/アパリゾート佳水郷(石川・加賀)
第3局:5月4日/か茂免(愛知・名古屋)
第4局:5月26日/ハイアットリージェンシー東京ベイ(千葉・浦安)
第5局:6月14日/柏の葉カンファレンスセンター(千葉)

 名人戦、昨期は羽田でやりましたが関空の近くでも! 空港シリーズの様相を呈しています。そして叡王戦は初防衛戦に挑む伊藤叡王と、2年連続で名人に挑戦した以来となるタイトル挑戦の斎藤八段の戦いとなります。ここ数年「藤井七冠が絡まないタイトル戦」がなかっただけに、このカードも新鮮です。

「名人戦、叡王戦ともにポイントとなりそうな各局は、何かしらの形で発信できればと考えていますっ!」

 編集担当さんも気合十分でした。

3)母になって以降も…福間女流五冠が強すぎる

 3月はタイトル戦以外のトピックスも数多くありました。

・森下卓九段が通算1000勝
・強すぎる福間香奈女流五冠
・順位戦1期抜けが続々
(服部慎一郎七段、伊藤匠叡王→B級1組、藤本渚六段→B級2組、上野裕寿五段→C級1組)
・2人の新四段が誕生
(齊藤優希新四段、炭﨑俊毅新四段)

 ここから2つを重点的に。まずは母親になられてからも強い……いや強すぎる福間女流五冠です。西山朋佳女流三冠との女流王座戦を3連勝で制して4連覇、伊藤沙恵女流四段との倉敷藤花戦を2連勝で防衛し、なんと10連覇! さらには女流名人戦も西山女流三冠相手に2勝1敗で、あと1勝すれば防衛成功の状態です。女流タイトル獲得合計は現時点で61を数えるスーパーな実績、あらためて畏敬の念ばかりです。

 そしてプロ棋士への厳しい最終関門である三段リーグを抜けたのは、齊藤新四段と炭﨑新四段です。

 齋藤新四段は深浦康市九段門下で、兄弟子の佐々木大地七段と仲睦まじいことで知られるだけに……3人の関係性がどうなっていくか、盤外でも注目です。炭﨑新四段は稲葉陽八段、菅井竜也八段、藤本六段ら数多くの棋士の師匠である井上慶太九段門下。さらには四段昇段年齢が16歳9カ月ということで、新年度は「高校生棋士」として戦うことになります。気鋭のトップ棋士から将来の有望株まで興味は尽きない棋界に、今年度も注目しています!〈構成/茂野聡士〉

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