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プロ野球“あの1億円投手”が驚きの転身「ラテアート、勉強してます」カフェのマスターに…ソフトバンク退団から1年「どんどん痩せて…“6kg”減」

posted2025/02/08 11:03

 
プロ野球“あの1億円投手”が驚きの転身「ラテアート、勉強してます」カフェのマスターに…ソフトバンク退団から1年「どんどん痩せて…“6kg”減」<Number Web> photograph by NumberWeb

元ソフトバンクのエース・田之上慶三郎さん(53歳)の現在

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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かつてホークスのエースとして活躍した田之上慶三郎(53歳)。無名校から1億円投手にまで上り詰めた田之上の今。「ラテアートができるようになりたいんです」。【全3回の3回目】

◆◆◆

 ひと昔前のプロ野球、特にパ・リーグには、コワモテで近寄りがたい雰囲気を漂わせる選手が多かった。そんななか、1990年代から2000年代初頭にかけて異彩を放っていた選手がいた。それも年俸1億円のエースだったのにもかかわらず、である。

 その男、田之上慶三郎は今、野球界を離れてカフェの店頭に立っていた――。

なぜ突然コーチ辞めた?

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 プロ野球界に身をおいて34年、自らの意思で別れを告げてすぐの23年11月。田之上は、真喜子夫人とともに、福岡県糸島市にカフェ「itoshimacco(いとしまっこ)」をオープンさせた。

 白を基調とした落ち着いた外観。ドアをくぐるとコーヒーの奥深い香りに包まれ、木目調の調度品が揃う居心地のいい空間が演出されている。

 転機はソフトバンクを退団する前年の22年年末。真喜子夫人が倒れたのがきっかけだ。もともと婦人服店だった店は、真喜子夫人の兄が経営していたものの体調を壊したことから真喜子夫人が20年頃に引き継いだ。しかし世の中はコロナ禍。逆風に負けられない、歴史ある店を終わらせるわけにはいかないと、真喜子夫人は新規顧客の開拓も考えて、店舗を改装して常連客もくつろげるカフェや地元特産品の販売エリアを併設することを決めた。

妻が倒れて…「自分が支える番」

 プロ野球の世界に身を置く夫と同様に、完璧を求める妻。寝る間を削りながら日々の仕事に加えて準備に没頭していく中で、とうとう体が悲鳴を上げてしまい過労で救急搬送されたのだ。

【次ページ】 カフェ店員の今「生活の変化」

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