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プロ野球“あの1億円投手”が驚きの転身「ラテアート、勉強してます」カフェのマスターに…ソフトバンク退団から1年「どんどん痩せて…“6kg”減」 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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posted2025/02/08 11:03

プロ野球“あの1億円投手”が驚きの転身「ラテアート、勉強してます」カフェのマスターに…ソフトバンク退団から1年「どんどん痩せて…“6kg”減」<Number Web> photograph by NumberWeb

元ソフトバンクのエース・田之上慶三郎さん(53歳)の現在

 年末年始を病院のベッドの上で過ごす妻を見て、田之上の意識に変化が生まれた。

「ずっと家庭を見る時間を作ってこなかった。3人の子育ても全部嫁さん任せ。その中で自分のサポートもしてくれた。負担をかけすぎたと反省しました。カフェも本来は妻が1人でやるつもりで動いていました。だけど、今度は自分が支える番だなと」

 ある日、コーチをやめる決断を妻に打ち明けた。

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「嫁さんからはっきりと言われたわけじゃないけど、続けられるならばコーチをそのままやっていいのに、という思いはあったようです。申し訳なさもあったのかもしれませんが、人生の巡りあわせでこれもタイミングかなと思いました」

カフェ店員の今「生活の変化」

 夫婦二人三脚での新たな人生をスタートさせた。お互いに、やるからには妥協しない性格だ。コーヒー通の客をもてなすために日本に5台しかないというエスプレッソマシンを導入したり、開店前にはバリスタに週に1回来てもらいコーヒー豆の種類や、適切なお湯の温度、コーヒーの淹れ方を学んだりして徹底的に準備をした。

 真喜子夫人は婦人服店の経営も引き続き行うため、カフェの店頭に立つのは基本的に夫の役目となった。

「経営の難しさを感じますね。毎日数字とにらめっこ。この先の展開も考えていかないといけないので」

 開店は10時。朝型の生活にもすっかり慣れた。とはいえ、仕事が早く終わるわけではない。店は夕方6時で閉めるが、片付けや諸々の作業をしていると夜9時頃になってしまう。

「1日過ぎるのがめちゃくちゃ早い。そんな毎日だからプロ野球を見る時間はほとんどないんです。時々お客さんから『昨日はホークスの誰々がいいピッチングをしたね』と教えてもらうくらいだから」

 カフェのマスターに転身して1年。「充実しているかといわれると、まだわからないね」と率直な心境を明かす。

【次ページ】 現場復帰の可能性は?

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