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推定20億円イニエスタを除くと…“Jリーガー年俸の実情”「J1日本人中央値は2200万円、最頻値は460万円」「一生分稼げる選手はほぼいない」 

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阿部博一/小野ヒデコ

阿部博一/小野ヒデコHirokazu Abe/Hideko Ono

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posted2024/12/13 11:02

推定20億円イニエスタを除くと…“Jリーガー年俸の実情”「J1日本人中央値は2200万円、最頻値は460万円」「一生分稼げる選手はほぼいない」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ヴィッセル神戸時代のアンドレス・イニエスタ。推定年俸20億円とも言われたが、外国人選手と日本人Jリーガーでは年収に格差があるのは間違いない

「一生分稼げる選手」はほぼいない?

 日本人男性の大学/大学院卒で大企業(従業員1000人以上)で働く人の生涯年収が約3億円(※ユースフル労働統計2022より)というデータがあります。この額をプロサッカー選手として稼ぐとなると、年俸2200万円だと14年弱、年俸460万円では65年強プレーし続ける必要があります。

 J2、J3のデータがないため細かな分析はできませんが、J2の平均年俸は400万円程度と言われているため、先ほどの試算はJ1レベルを想定したものです。J3にいたっては平均年俸は300万円程度と言われています。また、J3には「プロ契約選手の保有人数が3名以上」という規定があるため、プロ選手が3名いればチームとして成立します〈※2026シーズンからの選手契約制度の改定により、プロ選手の最少登録人数はリーグを問わず「各クラブ20名」に変更される予定〉。

 つまりプロ契約をしていない選手もJ3のクラブには存在するのです。

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 これらの事実を踏まえれば、「プロサッカー選手として一生分稼げる選手はほぼいない」と結論づけても極端ではないと思います。つまり、ほぼすべてのプロサッカー選手が、ネクストキャリアでお金を稼ぐ必要があるのです。

 ここから先は、プロサッカー選手のお金に関する若干トリビア的な話もしていきます。

〈つづく〉

#2に続く
「日本人で1億円超は2.5%。安定的なGK」Jリーガー年収ウラ事情…じつは“オランダと同格”「世界標準だと、かなりまとも」識者が調査

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#アンドレス・イニエスタ
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