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「りそなを初のタイトルパートナーに迎えたBリーグに期待してほしい」 

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2024/10/03 11:00

「りそなを初のタイトルパートナーに迎えたBリーグに期待してほしい」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

南昌宏・りそなホールディングス取締役兼代表執行役社長兼グループCEO(左)と島田慎二・Bリーグチェアマン

日本全体の活性化…Bリーグがその1つの起爆剤に

――Bリーグは競技の発展や事業の拡大を目指すだけでなく、日本の未来を担う若い世代に希望を与え、社会全体をより活力あるものにしていく「感動立国」を発表されました。

 「感動立国」という言葉を聞いた時に、まず“やられたな”と思ったんですよ(笑)。

島田 本当ですか?(笑)

 すごくいいネーミングですよね。改革を実行するときには大きな旗印が必要です。その旗の下に志を共有する人たちが集まり、繋がり、新しい化学反応を起こしながら変革は進んでいくと思います。「構え」がいいなと感じたんです。我々も「JOIN THE HOPE ワクワクできなきゃ、未来じゃない。」をシンボルワードにしていますが、これはりそなグループのパーパスである「金融+で、未来をプラスに。」に繋がるものです。

 最近の日本は、少し元気をなくしているような気がしています。もう一度、今が楽しいとか、未来はおもしろいと、多くの人が感じることが活性化につながっていくと思います。それぞれの地域が特性や個性を生かしながら輝きを放ち、それらが繋がることで日本全体が明るくなる。その一つの起爆剤がスポーツであり、スポーツが持つ力なのではないかと思っています。だからこそ、我々もBリーグ、クラブの方々、ファンの皆さん、そして「感動立国」という言葉に共感された多くの地域のスポンサー、自治体の方々などとしっかりと対話させていただきながら、みなさんと一緒にBリーグを盛り上げていきたい。同じ希望や夢を持って集まり、繋がる。そして新しい価値を生み出す。それをみんなで一緒に体現していくことができれば、これほど素晴らしいことはないですよね。

島田 りそなグループの取り組みはBリーグが発表した「感動立国」に近いものがあると感じています。ワクワクしないと未来じゃないというのは本当にその通りで。難しい社会構造などの影響で、なかなか未来を描けない今、キッズたちがワクワクできるような未来は大人が描かなければなりません。未来のキッズにいかにリーチするか、それを継続的に生み出していく唯一無二のアプローチが大切です。そんな思いで「感動立国」を作ったんですが、そのコンセプトはりそなグループが大切にされているものと近いと思っています。まさに共感、共鳴、同感ですね。

――BリーグはB1とB2で38クラブがあり、地域社会に貢献してきました。りそなグループも各地で多くの社会貢献活動をされてきています。

 ボランティア活動団体「Re:Heart倶楽部」による活動を行っていて、2011年の東日本大震災後には被災地植樹プロジェクトを立ち上げ、全国の幼稚園・小・中学校で育てた苗木を植樹しました。また、2005年からは「りそなグループキッズマネーアカデミー」を展開し、各営業店が地域の皆さんと一緒になって小学生のお子さんに分かりやすい形で金融教育を行っています。すでに4万6000人を超える卒業生の方がいますが、その卒業生が、時を経てりそなグループに入社されたんです。うれしかったですね。

――すごいご縁ですね。

 8月にはアルバルク東京の選手の方に参加いただき、金融経済教育とバスケがコラボした新しい形の「りそなグループキッズアカデミー」も実施させていただきました。Bリーグとりそなグループがつながることで、これまでになかった新しい価値を今後も提供できるのではないかと思います。さらに、これからBリーグとともに歩むプロセスのなかで、見える世界もあると思います。そういった意味でも、我々は本当にワクワクしているんです。

島田 りそなグループさんが継続的にやられていることもあるでしょうし、これから組んでいろいろなイベントをご一緒することも増えると思います。すでに各クラブが地域で様々な社会貢献活動を行っていますが、そのあたりのイベントなども少しご覧いただきながら、「この取り組みであれば一緒にできる」など、ジョイントさせていただく機会を増やしていきたいですね。

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