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核心にシュートを!BACK NUMBER
「どんどんどんどん強く」三笘薫と日本代表の収穫は2戦12発だけでない…「僕自身楽しみです」堂安律との“両WBアタック”に「再現性あるプレー」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAtsushi Kondo
posted2024/09/15 17:05
三笘薫ら各タレントの特性を日本代表でどう生かすか。戦術的にも、そのアプローチの輪郭がはっきりと見えてきている
前半9分、左ウイングバック三笘のクロスに、右ウイングバック堂安律が凄まじい末脚で追いつき、スライディングでシュートを放った。ポストに嫌われたが――決まっていれば、前半45分で勝負が決まっていた可能性もある。
「良いボールが来たので。決めなければいけない状況だった……」
ああいうところで決めきるのが自分の仕事。そう自任しているだけに、堂安の口は重かった。とはいえ中国戦で、バーレーン戦とは逆の形で三笘のゴールをアシストした後はこう話していた。
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「ウイングバックがあそこに入れば、点を取れるというのは意識していること。あそこにパスを出して入ってこなければ、中にいる選手のせいだ、と思いながら上げています。そこは、チームとして(効果的に)やれたかなと思います」
「2枚釣れれば、やはりファーが開く」
両ウイングバックの攻撃力を引き出した、3バック採用の背景について手短に振り返ろう。
日本が6月から取り組んでいる〈3-4-3〉は、4月の欧州視察時に森保一監督がレバークーゼンのELウェストハム戦を観戦したことが契機となった。そこから現在欧州主要リーグで3バックを採用しているチームの映像をコーチングスタッフで研究し、導入にこぎつけた。
2試合連続で、ウイングバック間のクロスからゴールや決定機を作れたことについてどう考えているのか。左を任される三笘は、バーレーン戦後にこう話した。
「僕らにはウイングバックがいて、相手が〈4-4-2〉だと捕まえきれない(1トップ2シャドーに加えて最前線に5選手が並ぶため)。そこはみんなも共通認識としています。時間を作ってくれれば、走れるスペースと時間があって、堂安選手がそれを上手く使ってくれるので。中国戦は僕が2点目を決めましたけど、逆に僕が持ったときに、(相手DFを)2枚釣れたところでは、やはりファーのところが開く」
「再現性あるプレー」を出していきたい
そこまで話した三笘は、こんなキーワードを挙げた。
「〈再現性のあるプレー〉を出していきたいというところで、1試合目でもそれが出ましたし、良いプレーだとは思います」
〈再現性のあるプレー〉
これは現在の世界最先端のサッカーを語る上で避けては通れないキーワードだ。