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バレーボールPRESSBACK NUMBER
「脱ぐのが恥ずかしい」戸惑う高校生、会場で保護者が見た“盗撮現場”…「ビキニ一択」から変化した、学生ビーチバレー界のユニフォームの今
text by
吉田亜衣Ai Yoshida
photograph byToshimitsu Nakao
posted2024/09/18 11:02
かごしま国体にて、ビキニ着用の選手とタンクトップ着用の選手が対戦する様子
選手の親が目撃した“盗撮現場”
生まれた国や文化、育った環境、プライベートな事情も含め、ビキニ一択に少なからず抵抗する声はあった。それに加え、ビキニ姿の選手を狙う外敵の存在も影響していた。
ある保護者は、高校からビーチバレーを始めたという我が子の試合を観戦しに行った際、こんなシーンを目撃したという。
「関係者もしくは保護者とは言えないような男性が紙袋を不自然に持って会場をうろうろしていました。大会運営側も『保護者の方ですか?』と聞いて回って撮影しないよう注意を促していました。実際、選手たちが狙われている現場を見たのはそのときが初めてだったんですけど、自分の娘が親の知らないところで盗撮されて画像が出回っていたら、本当に許せませんね」
かつては“ビキニ一択”だった
前出の佐伯氏自身も、現役時代はインドアバレー、ビーチバレー両面においてユニフォームに抵抗感があったと語る。
「インドアバレーをやっていた頃、私の時代はブルマが主流でした。当時はブルマから下着がはみ出てしまうのをよく気にしていました。それを回避するために小さい下着を着たこともありますが、プレー中に余計気になってしまって……。1990年代後半からVリーグでもブルマからショートパンツに移行するチームも増えていきましたね。その流れでビーチバレーに転向したので、ビキニを着てプレーするのは多少抵抗ありました。でも、私の現役時代はビキニのみ。選べなかったので決められていたものを着てプレーしていました」
佐伯氏の言葉から、インドアバレーのユニフォームも選手たちがより競技に集中できるよう、大きく様変わりを見せてきたことがわかる。
アンダーウエアはブルマからショートパンツへ。トップスは1990年代半ば頃まで長袖、1990年代後半から半袖、2000年代以降はノースリーブが主流となり、現在では襟なしのデザインが定着。よりスタイリッシュなものへ進化を遂げている。