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大谷翔平を追うLA記者が驚き「ショウヘイは昔よりオープンに…」水原一平騒動後に見せた“新たな素顔”「チャーター機誤報の件も話すなんて」―2024年上半期読まれた記事 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byGetty Images

posted2024/09/14 11:00

大谷翔平を追うLA記者が驚き「ショウヘイは昔よりオープンに…」水原一平騒動後に見せた“新たな素顔”「チャーター機誤報の件も話すなんて」―2024年上半期読まれた記事<Number Web> photograph by Getty Images

一塁コーチのクレイトン・マッカローと、仲良く「ヘッド・バンプ」をする大谷翔平

 フィールドでのパフォーマンスの話に戻ると、2024年開始前から注目されていたのは、今季は投手としての登板がないことが翔平の打撃成績にどう影響するかだった。

 昨季に残した打率.304、44本塁打という基準を超えるのは容易なことではないが、ドジャース首脳陣の一部はそれが可能だと信じていた。そして、序盤戦のプレーを見る限り、実際にキャリアハイの成績を残しても驚くべきではなさそうだ。

 今季も3割以上の打率を残すことは十分可能だろうし、本塁打も40本に届きそうだ。ドジャースの強力打線の一員になったのだから、打点も100を超えるかもしれない。もちろん今後、どうなっていくかはわからないが、打率.300、40本塁打以上、そして110打点くらいを挙げることは十分に射程圏内に思える。

得点圏打率の低さ「騒がれすぎ」

 ほぼ唯一の突っ込みどころといえる得点圏打率の低さに関しては、少々騒がれすぎではないかと思う。まだ試合数、打席数が少なく、完全なスモールサンプルだからだ。

 翔平はもともと積極的な打者だが、チャンスでの打席ではストライクゾーンから外れた球をスイングするケースが目立つのは事実である。それをした上で、結果が伴わなかった場合、「プレッシャーがかかっているんじゃないか」とか「必要以上にやろうとしているのではないか」と思われてしまう。デイブ・ロバーツ監督は「走者を置いた場面ではもう少し辛抱強く」という話を翔平としたことをすでに明かしている。

 ただ、繰り返すが、得点圏打率というスタッツには偶然性も含まれ、特筆され過ぎるべきではないというのが私の考え方だ。過去2年、プレーオフでは、スター選手まで含めてチャンスでいい打撃ができなかったことがドジャース敗退の主要因になった。そんな背景を考えればファンが懸念し、反応するのは理解できるが、私はこれまで見てきて、翔平がチャンスに結果を出せない打者だとは考えていない。自身、周囲ともに向上を誓っているだけに、得点圏打率も徐々に上がっていくだろうと予想している。

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