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パワハラ騒動で楽天退団→メキシコでオールスター出場…安楽智大、現地での“本当の評価”「通訳といつも一緒」「打者が慣れてきた。でも…」

posted2024/06/28 06:00

 
パワハラ騒動で楽天退団→メキシコでオールスター出場…安楽智大、現地での“本当の評価”「通訳といつも一緒」「打者が慣れてきた。でも…」<Number Web> photograph by Ryu Voelkel

楽天退団のきっかけとなったパワハラ騒動について『週刊プレイボーイ』で語った安楽智大。野球選手としてはメキシコでどのように評価されているのだろうか

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中島大輔

中島大輔Daisuke Nakajima

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Ryu Voelkel

安樂が身を置く煙の街

 首都メキシコシティのベニート・フアレス国際空港からタクシーで市街に向かうと、鼻をつくような空気が車窓から流れ込んでくる。この街では大気汚染が深刻で、空がスモッグの層に絶えず覆われていることから“エル・ウーモ(煙)”と地元の人々に呼ばれている。

 約920万人が密集して暮らすメキシコシティは平均標高2240mの高地にある。旅行者や出張者は、高山病に気をつけるように注意喚起されるほどだ。

 今季、この街に本拠を構える名門球団ディアブロス・ロホス・デル・メヒコ(英語名メキシコシティ・レッドデビルズ)に加わったのが元楽天の右腕投手・安樂智大だ。

富士山の5合目と同じような標高

「高地なのでボールが飛ぶとは、正直投げていて1回くらいしか感じていません。でも球場に来て、契約しているトレーニングコーチからメニューとして出されているランニングをすると、心拍数の上がり方が日本とは違うなと。富士山の五合目と同じぐらいの標高(※富士宮口五合目は標高約2400m)なので、ランニングはしんどいなと思います」

 仙台平野からメキシコの高地へと安樂が移った理由は、昨年秋にパワハラ騒動が発覚してリリースされたからだ。日本の社会人野球や独立リーグ球団から誘いもあった一方、海外からの誘いも舞い込んだ。メキシコからはスルタネス・デ・モンテレイという人気球団もあったが、10年ぶりの優勝を目指すディアブロスに加入した。

メキシカンリーグの変化

「たぶん皆さんが思っているメキシカンリーグとは今年変わっています」

【次ページ】 日本と異なる“打高投低”で、フル回転

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