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「今までは(林下)詩美さんに頼ってしまっていた。でも…」大ケガからの復帰、盟友の新団体移籍…“スターダム残留”を選んだ上谷沙弥のホンネ
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2024/05/22 11:11
5月18日、ハイスピード王座の初防衛に成功し、ベルトを掲げる上谷沙弥。この春に新調した“赤いコスチューム”に込めた思いとは
「プランチャでケガしたので、プランチャを飛ぶ前にはフラッシュバックすることはあります。次のステージに行くためにフィニッシュのフェニックス・スプラッシュは封印したんです。今は新しい技を増やすことは考えてなくて、今持っている技を大切にしたい。今まで自分はハイスピード的な部分を見せていなかったけれど、本当はいっぱい持っているので、ファンの皆さんはこれから驚くと思いますよ」
上谷は自信たっぷりだった。「今はハイスピードに専念して」と語っているが、QQのリーダーになってしばらく経ってから次の目標に向けて歩み始めるのだろう。
アメリカでWWEを生観戦「違う次元のものを見ました」
上谷は4月のレッスルマニア・ウィークにアメリカに行って1週間を過ごした。現地で初めて試合もした。6人タッグマッチだったがアメリカの雰囲気を味わうことができた。ロサンゼルス・レイカーズのジャンパーが気に入って、買い求めてしまったという。
そして、WWEのレッスルマニアも現地で観戦した。
「もう試合の歓声や規模がすごくて。8万人。セットとか違う次元のものを見ました」
チーズドッグやピザ、ハンバーグなど現地の食事も堪能した。食べ物も含めて、アメリカのスケールが気に入ったようだ。
現在、上谷は他団体であるWAVEの『CATCH THE WAVE 2024』というシングルのリーグ戦に出場している。それが終わると8月には『5★STAR GP』が待っている。
5月上旬には体調を崩してタイトルマッチ前に欠場を余儀なくされてしまったが、取材時の上谷は吹っ切れたように元気だった。
「友達とキルフェボンというタルト屋さんに行って、季節のフルーツがいっぱい乗っているのを食べるんです。おいしいですよ」
赤いリング衣装のハイスピード王者はニッコリと微笑んだ。