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[元代表戦士の視点]田中史朗が語るジャパンの得点源
posted2023/09/08 09:00
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph by
Asami Enomoto
中で崩して、外のウィングがトライを取り切る。これが日本代表の持ち味です。
今大会に臨むジャパンのアタックは、前回の日本大会とコンセプトは一緒です。4年前だったら「ダブル・フェラーリ」と呼ばれた福岡堅樹選手と松島幸太朗選手という一発で仕留めてくれるウィングがいた。彼らにボールを回せば、ゲインする確率は高く、本当に信頼感がありました。では、今回は誰がカギになるでしょうか。
7月から8月にかけての6試合では、ジョネ・ナイカブラ選手とセミシ・マシレワ選手がウィングで多用されていました。ふたりの特長を考えると、日本代表がディフェンスよりもアタックを重視しているのがうかがえます。事実、強化試合6戦でマシレワ選手が4トライ、ナイカブラ選手が3トライを挙げて、得点源になりました。
特に、トンガ戦で前半20分にナイカブラ選手が取ったトライは素晴らしい設計、見事な実行力、そしてウィングの決定力を証明してくれました。敵陣22m付近でのスクラムから、9番の齋藤直人選手が12番の長田智希選手へとパスアウト。ユニークだったのは、そのあとにフォローに走った齋藤選手へパスを戻したことでした。そして彼が走りながらマシレワ選手へと長いパス。相手ディフェンスは混乱したと思います。ボールがジグザグに動いていく感じでしたから。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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