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「最高だ、オオタニサン」チェコの反応は? 大谷効果で「帽子が完売」、佐々木朗希とお菓子の「その後」…WBCチェコ代表を“やっぱり好きになる”話
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2023/03/24 11:03
WBCを制した侍ジャパン。1次ラウンドが終わった後も日本とチェコの心温まる交流は続いている
唯一のメジャー経験者も「超謙虚」
チェコ代表にはアメリカ生まれの選手が他にも数人おり、エリック・ソガード内野手もその1人だった。母方がチェコにルーツを持ち、大会前にチェコの市民権を取得して代表入りを果たしたのだが、チームでは唯一の元メジャーリーガーで、しかもメジャーで11年の経歴を誇りポストシーズンも4度出場した実績もある、代表チームの中では別格の選手だった。
それでも決して気取ることもエゴを出すこともなく、チームメイトからは「いつもニコニコしている」「守備の動きを見るだけでも勉強になる」と評され、慕われていたという。
そのソガードも「このチームの選手たちの、試合に向かう真剣な姿勢や練習熱心さは本当に目を見張るものがある。世界の中で比べても恵まれた環境でプレーしているとはいえないが、WBCという最高峰の舞台までこられた。チームとしても最高のグループ。彼らを見ていれば、結束の強さを感じると思う。こんなチームの仲間になれたことに感謝したい」と話していた。互いにリスペクトする精神が浸透したチーム。だからこそ、日本との心の交流も続いているのだろう。
WBC後、東京を楽しんでいた…
余談だが、チェコ選手たちは戦いを終えた後、東京を満喫した様子だった。ダビド・メルガンス投手は帰国後に神社やお寺、昭和な雰囲気を醸し出す狭い路地の飲食店街などの写真を投稿し、それらに日本の国旗とハートの絵文字を添えていた。ソガードも1次ラウンド終了後に家族で浅草寺を訪れおみくじを引いて楽しんだ様子を投稿したり、コンビニで見慣れない総菜を食べてみるというチャレンジ動画をアップして「いかの炙り焼き」を食べたりしていた。
「僕らは東京で最高の時間を過ごした」
エスカラはそんなメッセージも投稿している。
約9000km離れた“愛すべき男たち”との交流。この先語り継がれるであろう侍ジャパンの劇的世界一とともに、チェコとの物語もずっと続いてほしい。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。