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権田修一が本気で考える「日本でGKが人気ない」問題の改善法 欧州で指導者になったユース時代の同僚と話し込んでみた
posted2021/05/27 11:01
text by
谷川良介Ryosuke Tanikawa
photograph by
Etsuo Hara/Getty Images
★中野遼太郎氏によるNumberWeb連載『フットボールの「機上の空論」』はこちら
https://number.bunshun.jp/category/kuuron
――今回はお忙しいなか、時間を割いていただいてありがとうございます。
権田:よろしくお願いします。遼太郎とこうやってちゃんとした場所で話すのは初めてだよね? 取材の場ですが、今日はタメ口でお願いします(笑)。
中野:初めてだね。僕もタメ口でいきます。
――中野さんにはNumberWebで連載コラムを書いていただいているんです。権田選手はご覧になったことはありますか?
権田:あります、あります。もうわかっていると思いますが、この人は昔から考え方がぶっ飛んでいて(笑)。
中野:それはお互い様でしょ。今日はいい議論にしよう(笑)。
日本ではGKを正しく認知されていない
――では、本題に。今回は権田選手が旗振り役となって活動する「ONE1-GK」についてお話しいただけたらと思っています。契機は何だったのでしょう?
権田:きっかけはとてもシンプルです。海外でもプレーしてきましたが、GKというポジションが日本では人気がない、ということを感じたから。それがなぜかと考えたとき、日本ではGKのことがまだ正しく認知されていないと思ったんです。
実際、いまだにGKに対して「痛い」「怖い」といったネガティブな印象を抱く人は多いですよね。特に子どもたちに、GKが「楽しい」「すごい」と感じてもらえる母数を増やさないと世界的な選手は出てこないでしょうし、仮に良い素質を持った選手がいても、それを正しく指導、評価できる環境がないと世界のトップレベルにまでたどり着けない。プレーする側も見る側も正しく評価できないともう1つ上に成長できないですから。
――なぜ、JPFAを巻き込んだ座組みを作ったのでしょうか。
権田:プロジェクトが動き出したのは今年の3月ですが、構想は1年前からありました。ポルトガルにいた頃、オンラインでの打ち合わせでいろんな人たちに思いを共有していて。でも、最初はこんなに大きな話にはなると思っていなかったですね(笑)。
選手会に協力してもらったのは、より多くのJリーガーたちにも関わってもらえるかなと思ったから。それぞれがアイデアを出しながら、選手みんなが問題意識を持ち、いろんな切り口で問題を解決する方法を探ったほうがより多くの人たちに届くかなと。
欧州で活動する指導者としてどう考える?
――中野さんはこの活動をどう思いますか?