「GKは止めることが一番の仕事なんだから」 権田修一が“欧州で指導する同期”と考える日本人守護神育成プランとは

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――権田選手から各国や日本の取り組みを聞きましたが、ラトビアはどうなんでしょう？

中野：ラトビアはとにかく「守備」（笑）。

権田：そう、マジで堅い。ヨーロッパの中では強豪ではないかもしれないけど、そういう国ですら自分たちのストロングというのを前面に押し出すサッカーをやる。やっぱり日本もW杯で勝つことを目指すならば、監督がこっちだからこっちとやっているだけでは難しい。それではGKの育成も含めて、上り詰めて行くのは簡単ではないなと思う。そのあたりをこのプロジェクトで共有しながら指導にも役立てていきたい。

ブラジルW杯時のトレーニングにて　©Kaoru Watanabe/JMPA

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権田が考える「日本人GKの長所」って何？

中野：ゴンちゃんは日本人GKの長所はどこにあると思っているの？

権田：技術は高いと思う。

中野：それはどの技術？　フィールドプレーヤーでもよく言われていることだよね。

権田：それに近いかな。みんな器用だから、練習でやれと言われたことはできる。だから、日本人がもう1つ突き抜けなければいけないのは、ゲームでそれを実践する技術。キャッチングにしても、コーチングにしてもポジショニングにしても、試合になったら「なんでそうなっちゃうの」みたいなことが結構多い気がする。

もう少しサッカーを“競技”を捉えてみてもいいのでは

中野：日本人はちょっとマニアックというか、細かいことにこだわれるのが特徴だと思っていて。たとえば数センチ単位まで突き詰めて、止めて、蹴る技術がスゴいじゃないですか、特に今の選手たちは。でも、もう少しサッカーを競技として捉えることもこれからは必要だなと。

　結局、サッカーは失点をいかに抑えて、いかに点を決めるかという競技。でも日本の場合は、何のためにしてるのかという目的のところがすり替わっちゃうから、言われたことしかできなかったりするんじゃないかな。あくまでも傾向の話ですが、こちらの選手たちは最後にゴールを決めればいいと思っているから、打つ場面では打つ。下手くそでも打つんですよ。でも、日本人は自分が下手だと思っていたらチャンスでも打たない。

　それがたぶん、GKでも同じような感じなのかなというのを今、話を聞いてて思った。勝てればいいじゃん！　という割り切った感覚は、まだないかなと思いますね。

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