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大坂なおみ選出“注目の女性アスリート”なでしこ籾木結花が持つ違和感「サッカーは男性がやるものという意識を…」
posted2021/03/14 06:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
歯切れのよい言葉が並ぶ。それは明確な意志の持ち主であることを示しているようだった。
彼女はこう語った。
「自分はサッカーを通じて、日本を変えていきたいんです」
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女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」で活躍する一方、現在はアメリカの地でプレーする籾木結花は言う。
文字にすれば大仰にも映る言葉はしかし、そこに込められた熱もあいまって、はっきりとした輪郭を帯びていた。
籾木は小学2年生のとき、サッカーを始めた。中学進学とともに日テレ・ベレーザの下部組織である日テレ・メニーナに入団。のちに日テレ・ベレーザに昇格した。
中学3年生のときにU-16日本女子代表に招集されてAFC U-16女子選手権に出場したことをはじめとし、各年代の日本代表に選出された。2017年にはなでしこジャパンに初めて選ばれ、さまざまな大会に出場してきた。
慶應義塾大学時代に取り組んでいたのは
競技生活を送るかたわら、慶應義塾大学に学び、2019年に卒業した。
「女子はトップに身を置いていても働く道であったり大学へ行く道がありました。プロではないということに少し悲しい気持ちはありつつも、トップにいながら違うことができるということは嬉しいことでもあります」
日本女子サッカーリーグ「なでしこリーグ」1部のチームにいても、選手たちはプロとして専念できるわけではない。それを前向きに受け止め、自身の可能性を広げようとした。
慶應義塾大学ではFC東京創設の立役者、村林裕氏が教授を務めていた。籾木は氏がいる研究会で学んだ。
取り組んだのはスポーツビジネスだった。選択の動機は女子サッカーを巡る変化にある。2011年、なでしこジャパンがワールドカップで優勝し、大きな関心を集めた。だが籾木はその後の女子サッカーに思うところがあった。
「なでしこジャパンの盛り上がりが年々減ってきているのを肌で感じていました。大学で学んでサッカー界に還元できることがないかと考えたときに、スポーツビジネスを学ぼうと思いました」