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大坂なおみ、セリーナ戦での品格 全米制覇は“Naomi Era”の幕開けに【2018年初優勝】 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byGetty Images

posted2020/09/13 10:00

大坂なおみ、セリーナ戦での品格 全米制覇は“Naomi Era”の幕開けに【2018年初優勝】<Number Web> photograph by Getty Images

幼いときからの憧れ“セリーナ”に勝って、グランドスラムを勝ち取った大坂なおみ。

この優勝が“Naomi Era”の幕開けに。

 この全米オープンの優勝は"Naomi Era"、「大坂時代」の幕開けとなるかもしれない。
この2年間、女子テニス界は「乱世」の様相を呈していた。大坂の優勝で、この8大会のグランドスラムの優勝者がすべて異なることになった。

<2017年>
全豪:セリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)
全仏:エレナ・オスタペンコ(ラトビア)
ウィンブルドン:ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)
全米:スローン・スティーブンス(アメリカ)

<2018年>
全豪:キャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)
全仏:シモナ・ハレプ(ルーマニア)
ウィンブルドン:アンゲリク・ケルバー(ドイツ)
全米:大坂なおみ(日本)

 2年間のグランドスラム優勝者がすべて違うという大乱世。当然のことながら、大坂はこのなかでいちばん若い(生まれ年ではオスタペンコと同じ1997年)。しかも、伸びしろがある。

 昨年の全米オープンで、アメリカのメディアは大坂のことを「ベイビー・セリーナ」と呼んだように、ベースライン・プレーヤーである。

 セリーナとの決勝戦、大坂がネットプレーに出たのはわずか1回。まだ、このエリアについては、十分な練習時間を割いていない。今後、強烈なサーブを武器にネットプレーをしかけ始めたりしたら……。

 この優勝は、黄金時代の幕開けとなるような気がしてならない。
 

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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