野球善哉BACK NUMBER

プロとアマも、セとパもばらばら。
野球界の意思統一と協力体制は?
 

text by

氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

PROFILE

photograph byHideki Sugiyama

posted2020/06/02 11:40

プロとアマも、セとパもばらばら。野球界の意思統一と協力体制は?<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

甲子園大会はもちろん高野連の管轄だが、日本球界全体の宝である。

セとパの意思統一をする気がない?

 そしてバラバラなのはプロとアマチュアだけではない。

 プロ野球CS開催の可否について、セ・パの方針が異なっている問題だ。5月25日の臨時12球団代表者会議後の記者会見において、斎藤コミッショナーはこう発言している。

「代表者会議において、CSの開催についてセ・パで異なる場合もあるのはやむを得ないというのは合意している。私の方から強制的にCSをやるべき、やらざるべきというような立場でもない。それぞれの文化、会社、地方の要件等々あるので、チームのディシジョン、リーグのディシジョンを尊重せざるを得ないのかなと思います」

 CSの日程が決まっていない状況でのコメントだが、仮にもプロ野球機構のトップの立場にいる人間が、両リーグ12球団の意思を取りまとめようという姿勢がないことに驚く。

MLBのストップで田澤ルールが再び問題に。

 そして、もう一点、NPBは議題として認識すらしていないであろう、ある問題についても触れたい。それは、海外球団所属選手の復帰制限措置に関する問題だ。

 海の向こう、MLBの開幕は7月以降になる見込みだが、お金の問題でリーグと選手会の双方が合意に至っていない現状は、全く予断を許さない。

 リーグ自体が開催されない可能性すらあるし、マイナーチーム所属選手への扱いも不透明だ。MLBの多くの球団は、すでにマイナー選手の大量解雇を行っている。影響を受ける日本人選手も多く、今後の展開次第では、日本球界がその受け皿になる可能性はおおいにある。

 そしてマイナークラスの日本人選手には、田澤純一(元レッズ)、吉川峻平(Dバックス)、結城海斗(ロイヤルズ)らが含まれている。

 彼らは日本のプロ野球を経ずして海を渡った選手たちで、現在、NPBはそうした選手に対して復帰制限措置をとっている。日本の野球界を経ずに海外リーグに所属した選手に対する制裁措置のようなもので、当該選手は所属チームを退団してから日本球界に復帰するまで2年(高卒選手は3年)待つ必要があるのだ。当然、ドラフトも経る必要がある。

【次ページ】 復帰制限措置は誰のプラスなのか。

BACK 1 2 3 NEXT

高校野球の前後の記事

ページトップ