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<今こそ見たい!>
みのもんたが振り返る「珍プレー」の笑撃。

posted2020/05/10 11:30

 
<今こそ見たい!>みのもんたが振り返る「珍プレー」の笑撃。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

伝説となった1981年の「宇野ヘディング事件」。

text by

村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

PROFILE

photograph by

NIKKAN SPORTS

「プロ野球ニュース」から生まれ、長年ファンに愛された伝説の番組は、いかにして必死のプレーをお茶の間の素朴な笑いに変えたのか。魅力の一端を担った司会者が、往時を回顧した。(Number1002号掲載)

 自粛、自粛の笑顔なき毎日でございます。

 新型コロナウィルスの影響で世界中が暗い空気に包まれている今日。気持ちまで落ち込んでしまいそうな人類に今必要なものは笑いの力ではないだろうか。

 苦しい時、悲しい時。どうしようもない絶望に直面し、笑顔を忘れてしまった時。筆者は必ず40年前のあの風景へと帰る。

「宇野のヘディング事件」へと。

 1981年8月26日。後楽園球場中日対巨人戦、7回裏2対0。巨人・山本功児がショート後方に打ち上げた打球を、宇野勝がおでこに当てた。当時の子供が“おでこからミサイルが発射された”と勘違いするほど、ありえない跳ね方でレフト最深部へと飛んでいくボール。レフト大島の慌てぶり。呆然と立ち尽くす捕手中尾。本塁を欲張りタッチアウトの山本功児のヌケで、グラブを叩きつけ猛り狂う星野仙一。何度見ても色あせない。連続写真、表情の細部、巨人完封を賭けた星野と小松の勝負や、後日慰めにメシに誘った星野の車のカマを掘る(翌日には田尾)後日談まで含め、どこをどう切り取っても笑うしか術がない。

 そしてもうひとつ。蝶の羽搏きが地球の裏側で嵐を起こすかのように、宇野のおでこがボールを弾いたことを機に、野球界に“珍プレー”という新たな概念が生まれる。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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