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<3つの名勝負で振り返る>
日本ダービー激闘録。~2001年ジャングルポケット編~
text by

江面弘也Koya Ezura
photograph byTomohiko Hayashi
posted2016/05/25 06:00

同年のジャパンカップで内国産3歳馬、初勝利に輝く。東京競馬場との相性がよく3戦3勝。一方、中山競馬場では全敗。
【2001 ジャングルポケット】史上最強世代のスリリングな闘い。
今年の三冠戦線は史上最高レベルと言われているが、それと比較されるのが'01年のクラシックである。オールドファンから見れば、トウショウボーイ、テンポイント、クライムカイザー、グリーングラスの'76年組さえ凌いだ、史上最強世代だとも言える。
2歳のときからレベルの高さが話題になっていた世代だった。アグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネの3頭が戦ったラジオたんぱ杯3歳ステークス(当時)は並みのGIよりもずっとハイレベルの2歳重賞として“伝説”のように語られている(思えば3頭が顔を揃えたのはこのレースが最初で最後だった)。
3頭につづく馬も逸材が揃っていた。皐月賞、ダービーとも2着のダンツフレーム。皐月賞の前に故障してしまったが、きさらぎ賞、スプリングステークスに勝って4戦4勝のアグネスゴールドは例年ならば大本命になる馬だ。血統面での評価も高かったミスキャスト(プリンシパルステークス1着後に故障)やボーンキング(京成杯1着、ダービー4着)はうまれた時代が悪かったとしか言いようがない。
ただ、これだけレベルの高い馬が揃えば当然レースは厳しくなり、成長途上の3歳馬には負担も大きくなる。4戦4勝で皐月賞馬となったアグネスタキオンも皐月賞の17日後に故障が判明する。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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