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<バスケットボールの革命児>
ステフィン・カリー「大切なのは想像力と創造力」 

text by

宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2016/01/27 06:00

<バスケットボールの革命児>ステフィン・カリー「大切なのは想像力と創造力」<Number Web> photograph by Getty Images
ダンクシュートだけで魅せる時代はもう終わった――。NBAの観客が3Pで総立ちになる時代がやって来た。彼の手にボールが渡ってからわずか0.3秒後、ボールは美しい弧を描き、リングへと向かう。“完璧”を求めるNo.1シューターのメンタリティとは。

 ステフィン・カリーは、試合後の囲み取材を終えると、まるで横で待っていた友人に声をかけるかのように、ごく自然に言った。

「さ、チューバッカ、行くぞ」

 そう言うと、彼は映画『スター・ウォーズ』のキャラクター、チューバッカの形をしたバックパックを背中に背負い、ロッカールームを出ていった。27歳のアスリート、しかもNBAのスーパースターが持つには少しばかり子供っぽいバッグだが、気にする様子もない。どうやら彼は、スポーツ選手はマッチョに猛々しく見せたほうがいいという常識は持っていないようだ。


 もっとも、世の中の常識なんて、ちょっとしたことで180度変わってしまうものだ。実際、カリー自身がそれを証明する存在でもある。

 カリーの一番の武器はどんなに遠い距離からでも、一瞬の隙さえあれば高い確率で決めることができるシュート力だ。昨シーズンは通算286本の3Pを決め、自身のもつNBA記録を更新した。父、デル・カリーも、かつて3Pシューターとして知られた選手で、NBAで16シーズンの間に通算1245本の3Pを決めている。'98-'99シーズンには成功率でリーグ首位だったこともある。とはいえ、当時の3Pは試合の中でたまに打たれるシュートにすぎず、カリーの父も、1試合平均3本前後の3Pを打ち、そのうち1本決める程度だった。

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