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アーモンドアイ、まずドバイ照準。
国枝師が考える凱旋門賞への戦略。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2018/11/30 16:30

アーモンドアイ、まずドバイ照準。国枝師が考える凱旋門賞への戦略。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

海外への展望を語る国枝栄調教師とアーモンドアイ。

ドバイ遠征はぶっつけか。

 どの国のどのレースかを問われると「皆さんが考えているようなレース」と言い、フランスで行われるヨーロッパ最大のレース・凱旋門賞である事を暗に示した。

 また、その後にはオーナーのシルクレーシングの代表・米本昌史氏から「まずはドバイ遠征」との発表もあった。

「ドバイはターフかシーマクラシック。いずれにしろ、ぶっつけでの出走になると思う」

 そう語る国枝調教師に、秋華賞→ジャパンカップのパフォーマンスをみても、ひと叩きした方がより力を発揮できるのでは? と尋ねると、首肯して答える。

「それは確かですね。まぁ、ドバイで適当な叩き台があれば、それを使うのもアリかもしれません」

凱旋門賞の臨戦過程は?

 問題となるのは臨戦過程だろう。ドバイでも凱旋門賞でも、3週間前に全く同じ舞台の前哨戦が用意されている。ただ、レース直後に熱中症のような症状を見せることのあるアーモンドアイにとって中2週でのレースが果たして最適かは分からない。更に遡ったところのレースを使うか、それならぶっつけが良いか……。

 ただ、とくに凱旋門賞の場合、休み明けでこれを制した馬はしばらく出ていない。

 1965年にシーバードが2カ月29日ぶりの出走で勝ったのを最後に、間隔を開けて使われながらも、先頭でゴールをする馬は現れていない。あのディープインパクトでさえもこの壁に阻まれただけに、出来れば一度、叩いた方がベターかと思われる。

「それらを含め、今後よくリサーチしていこうと思います」

 国枝調教師は、ドバイ、そしてヨーロッパ競馬とは過去に接点があったと語る。

「実はサドラーズウェルズが勝ったアイリッシュチャンピオンS(当時フィーニクスチャンピオンS)やティーノーソが勝ったキングジョージVI&クイーンエリザベスSを観ているんです」

 いずれも1984年の事。国枝調教師が厩舎を構える前の話である。

【次ページ】 ドバイとロンシャンへの思い。

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