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猛虎はなぜ甲子園で弱いのか。
CSへの理想と現実を藪恵壹が分析。 

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藪恵壹

藪恵壹Keiichi Yabu

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posted2018/08/24 11:40

猛虎はなぜ甲子園で弱いのか。CSへの理想と現実を藪恵壹が分析。<Number Web> photograph by Kyodo News

甲子園での得点力不足に悩むタイガース。本塁打数64はリーグ最低で、盗塁数51もリーグ最低タイ(いずれも8月22日現在)となっている。

固定できるのは福留と糸井、梅野。

 金本阪神も、誕生当初の理想は打って勝てるチームだったと思います。そのために生え抜きの強打者を育て上げるという方針を掲げてきました。ただ、現状を見る限り、それはうまく進んでいるとは言えません。

 本来ならば高山俊や、江越大賀がベテランからポジションを奪うような選手になっているのが理想ですが、今年も首脳陣に信頼され、レギュラーとして固定されたと言えるのは福留孝介と糸井嘉男、あとはかろうじて梅野隆太郎だけでしょう。

 終盤の逆転劇が多いカープはレギュラーが固定されているから、その選手たちが3打席目、4打席目になると仕事をして、ゲームをひっくり返してしまう。それに比べて、タイガースは6回終了時点でリードされている展開ではわずかに2勝しかしていません。裏の攻撃で有利なはずの甲子園でのゲームでも、それを生かせていない。

3位で進出した方が、という気に。

 甲子園で分が悪い今の状況では、クライマックスシリーズは、相手の本拠地で戦うことになる3位で進出した方がいいのではないか、という気にさえなってしまいます。球団の営業的には2位の方が望ましいですが、日本シリーズ進出を考えると、敵地の方が可能性が高いのではないか……。

 理想か、現実か。クライマックス進出へ向けて熾烈になる終盤戦では、現実を選択せざるをえないでしょう。逃げ切る力はある。だが、ひっくり返す力はない。主力に怪我人もいない今の状況から劇的に変わることは考えにくい。

 やはり今年もここからはリリーフの力を前面に押し出していく戦い方になっていくでしょう。理想を追って、結果を得られないということもまた、許されない球団ですから。

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