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種市篤暉は清宮幸太郎に真っ向勝負!
ロッテの次世代エース候補は19歳。
posted2018/08/25 11:00
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph by
Kyodo News
「意志あるところに道はひらける」
千葉ロッテ・種市篤暉(たねいち・あつき)は、この言葉を座右の銘に掲げている。青森県の八戸工大一高からドラフト6位入団、高卒2年目、19歳。8月12日の京セラドーム大阪(対オリックス)では先発で一軍デビューも果たした。
しかし、彼が入団してからの1年半を思えば、けっして早過ぎるとは感じない。周囲の大人達を納得させるだけの強い意思と行動力、そして経験をこの期間、彼は積み重ねてきた。
中でも、特に印象に残る試合がある。
今年7月4日のロッテ浦和球場で行われたイースタンリーグ・対北海道日本ハム戦。この日、先発のマウンドに立った種市は、北海道日本ハムのルーキー清宮幸太郎と、アマチュア、プロを通じて初めて対戦することになった。
清宮に真っ向勝負で空振り三振!
「自分が1つ年上の先輩として、抑えたかったのはありましたし、意識はしていました」
相手はこの試合までにファームで15本の本塁打を放ち、二軍では敵なしの勢いだった清宮だったが、種市はあえて彼に3打席とも力勝負を挑んだ。
結果は2打数0安打1三振、1四球で、種市に軍配が上がる。
圧巻だったのはこの日の第3打席。
初球のみ変化球から入った種市は、その後ストレートを2球続けると、147kmの真ん中高めの直球を振らせて、空振り三振に仕留めたのだ。