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女子ダブルスのメダル独占が象徴。
バドミントン日本勢対決が熱い!
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO
posted2018/08/13 08:00
決勝で「フクヒロ」ペアを制し、この種目で日本勢として41年ぶりの金メダルを獲得した永原和可那(右)と松本麻佑。
「カギは日本人同士の戦いになる」
日本人が金・銀・銅を獲得できた要因は何か。伸び盛りの松本が語ったのは、「リオ五輪で高橋・松友ペアが金メダルを獲ったことが自分たちの刺激になっている。(ナショナルチームの合宿で)トップレベルの方々と一緒に練習できていることが自分たちのレベルアップにつながっている」ということ。
つまり、日本全体が良い循環に置かれていることが全体の底上げにつながっているのだ。
ただ、今回の世界選手権には日本から4ペアが出場したが、2年後に控える東京五輪では各種目の1カ国最大枠数は2つしかない。東京五輪の出場権争いで今後カギを握っていくのはどのようなことなのだろうか?
女子ダブルス選手たちの中で何人かが共通して挙げたのは、「日本人同士の戦いに勝っていくこと」だった。松本はこのように言った。
「カギは日本人同士の戦いになると思う。そこで我慢をして、自分たちのプレーをぶつけていけたらいい」
五輪出場権争いで戦うことに。
また、今回の世界選手権で銀メダルだった福島&廣田組は、世界ランキングでは現在の日本女子ダブルスのトップ。福島は、「オリンピックレースになったときには日本人対決が大事になる。そこで勝てれば一番良い」とこちらもきっぱりと言った。廣田も「「オリンピックレースでの日本人対決は多くなっていくと思う。そこで勝ち抜けるように、2人で頑張っていきたい」と頷いた。
昨年12月のスーパーシリーズファイナルズを制した米元&田中組の米元は、日本人対決の重要性を挙げるとともに、別の視点も加えた。
「日本人のペアはどの大会も上まで勝ち上がるので、そこに勝ち上がるまでに海外の選手にしっかり勝つことと、連戦に耐えられるように身体を鍛えていくことが大事になる」
コンビを組む田中は「日本人ペアには、それぞれ良いところがたくさんある。取り入れられるところはマネしていきたい」と、ナショナルチームでの合宿を最大限に生かしたいという考えも示した。