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女子ダブルスのメダル独占が象徴。
バドミントン日本勢対決が熱い!
posted2018/08/13 08:00
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
AFLO
金メダル、銀メダル、銅メダルそれぞれ2。日本勢が史上最多6個のメダルを獲得したバドミントン世界選手権(7月30日~8月5日、中国・南京)において、男子シングルスで金メダルを獲得した桃田賢斗(NTT東日本)と同じかそれ以上のインパクトを残したのが、日本人ペアが金・銀・銅メダルに輝いた女子ダブルス勢の大活躍だ(3位決定戦はなく、インドネシア人ペアも銅メダルを獲得)。
金メダルを手にしたのは世界ランク9位の「ナガマツ」こと、永原和可那&松本麻佑(北都銀行)。銀メダルは決勝でナガマツに敗れた世界ランク2位の「フクヒロ」こと、福島由紀&廣田彩花組(岐阜トリッキーパンダース)。そして、準決勝でフクヒロに負けた世界ランク5位の「ヨネタナ」こと、米元小春&田中志穂組(北都銀行)が銅メダルだった。世界選手権の“順位付け”は日本人同士の試合結果によるものという様相だった。
金メダルに輝いた永原&松本組は、今年から日本A代表になったばかりという新鋭だ。今回出場した日本の女子ダブルス4ペアの中で最も若い22歳コンビ(大会終了時点)であり、松本が177センチ、永原が170センチという世界屈指の長身ペアである。
タカマツペアに勝利して勢いに。
長いリーチを生かした攻撃力を武器とする彼女たちの快進撃は、リオデジャネイロ五輪金メダルで世界ランク3位の「タカマツ」こと、高橋礼華&松友美佐紀(日本ユニシス)組を3回戦で破ったところから一気に加速した。
続く準々決勝ではタイ人ペアに、そして準決勝ではインドネシア人ペアに2-0で勝利。決勝では福島&廣田組に1ゲームを先取されたがそこから2ゲームを連取して逆転した。
8月6日の帰国後に大会全体を振り返った松本は、試合を通じて成長できた要因をこのように語った。
「今までは、守りに入ってしまって相手に押され、そこから負けるという展開が多かった。今回は1回戦から苦しい展開の中での試合が続いたが、守りから攻めに入ることを意識して臨んだことが良かったと思う」
コンビを組む永原も「今大会は2人の力を試す場として、攻撃のパターンをぶつけていこうと話していた。試合を重ねるごとに自信になっていった」と笑みを浮かべた。