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ただのマッチョではありません!
千葉ジェッツ・原修太の肉体革命。
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph byKiichi Matsumoto
posted2018/04/20 16:30
Twitterフォロワー数1万人突破を記念し代表の島田慎二氏とともにブースター30名を招待した飲み会も開催した原修太。
重いウエイトで鍛えているわけではない!?
「マッチョの秘密を探ろう!」
我々の非常に安易な命題は、簡単にひっくり返された。原は力を込めて言うのだ。
「たまに『ベンチプレスばっかりやってるんでしょ』とか言われることがあるんですけど、重点を置いているのは筋肉をつけることじゃないんです。そこを勘違いしてほしくないなと」
まさに「毎日何時間ウエイトトレーニングしているんですか?」「ベンチプレスは何kgくらい上げているんですか?」というような質問を用意していただけに、少しあわてた。
原を含むジェッツの選手たちの体づくりを担当しているのは、ストレングストレーナーの多田我樹丸(がじゅまる)だ。
千葉ロッテマリーンズの専属メディカルトレーナー、バスケットボール選手を中心としたパーソナルトレーナーを経て、2016-2017シーズンにチームに加入。
人間が本来持っている四肢の連動性(キネティックチェーン)を高めることを重視し、日々のトレーニング指導に当たっている。
マンツーマンの“鬼のトレーニング”開始!
多田は開幕当時の原の印象について、こう振り返る。
「元々出力があるタイプと言いますか、筋力もパワーも持っている選手でした。ただ体の使い方がうまくないんです。上半身と下半身の連動性も全然ないし、このままではどこかしら故障するだろうと。
ただ、トレーニング効果が反映されやすい選手なので、時間をかけてしっかり身体を作っていけば、すごく面白い選手になるだろうなと思っていました」
多田の見立て通りというわけではないだろうが、原は開幕直後の10月に、全治3カ月診断のケガで戦線を離脱した。
手術を終えると、マンツーマンの鬼のトレーニングがスタート。原はほぼ毎日、それこそアウェイゲームにも帯同して多田の指導を受けた。
30分程度で終わることもあれば、2時間以上かけてじっくり行われる日もあったという。目をつぶっての片足立ちといったバランス感覚を養うトレーニングから始まり、足の回復具合を見て、動きのあるメニューも増えていった。