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明秀日立監督のスクイズ封印宣言。
「甲子園では代名詞が必要なんです」
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中村計Kei Nakamura
photograph byKyodo News
posted2018/03/27 17:45
![明秀日立監督のスクイズ封印宣言。「甲子園では代名詞が必要なんです」<Number Web> photograph by Kyodo News](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/5/5/700/img_55a51c5b4ee0c89f616370e055ff991f146955.jpg)
接戦も予想されたが、高知に10-1と大勝して2回戦を突破した明秀日立。金沢監督の強攻策は大阪桐蔭に通じるだろうか。
「この大会でスクイズをやるようなら……」
「この大会でスクイズをやるようなら、もう野球はやめなきゃいけないと思っていました」
宣言通り1、2回戦は、走者を三塁に置いても強攻。1回戦は瀬戸内に4-3、2回戦は高知に10-1で打ち勝った。
茨城といえば、常総学院に代表されるように、試合巧者と呼ばれるチームが多い。そうしたチームに感化されたこともあったが、今はもう迷いはない。
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「甲子園では自分の野球を確立しないと勝てませんから。代名詞が必要なんです」
明秀日立の代名詞。それを、この2試合で十分に見せつけた。
大阪桐蔭相手にどんな戦いを見せるか。
3回戦の相手は優勝候補の筆頭、大阪桐蔭に決まった。
「一度は当たってみたいと思っていたチームなので、わくわくしています。われわれは全国制覇を目標にしてやってるので、ダメだったら、全国制覇するためにどうすればいいか考えればいいし、そこそこできれば自信になる。いろんな意味で戦う価値のあるチームだと思います」
――もちろん、スクイズはやらない?
「やらないと言いながら、やるかもしれませんよ(笑)。やらないと言ってれば、外されないじゃないですか。でも、今大会はやらないです。大阪桐蔭にスクイズで1点とってもしょうがないでしょう。胸を借りるつもりで、打って、打って、打ち勝つ野球をしたいと思います」
もともと風邪気味だった金沢の声は、ベンチで大声を上げ続けたため、ひどく嗄れていた。だが、そのしゃがれ声が迫力ある風貌をさらに迫力あるものにしていた。
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