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タイガーの復活にゴルフ界が熱狂。
視聴数は10倍以上、元恋人まで登場。

posted2018/03/15 07:00

 
タイガーの復活にゴルフ界が熱狂。視聴数は10倍以上、元恋人まで登場。<Number Web> photograph by Sonoko Funakoshi

タイガー・ウッズの人気・知名度はいまだ衰えず。レジェンドというのはそういうものなのかもしれない。

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舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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Sonoko Funakoshi

「5年ぶりの復活優勝はなるか?」

「1680日ぶりの勝利となるか?」

「通算80勝目の達成か?」

 先週のバルスパー選手権は、そんな期待で沸き返った。

 昨年4月に4度目の腰の手術を受け、戦線離脱していたタイガー・ウッズが今年1月のファーマーズ・インシュアランス・オープンで1年ぶりに米ツアーへ復帰。予選を通過し、23位で4日間を終えると、「タイガー・イズ・バック」の声が早くも方々で木霊し始めた。

 復帰2戦目のジェネシス・オープンこそ予選落ちしたものの、ホンダクラシックでは12位に食い込み、復帰第4戦のバルスパー選手権では初日から好発進を切り、優勝争いへ突入。

 首位に1打差で臨んだ最終日。久しぶりに眩しく輝いたサンデー・レッドシャツに世界中の大勢のファンがウッズの勝利を予感した。

 とはいえ、最終日はなかなかスコアを伸ばせず、優勝の可能性は徐々に遠のいていった。それでも71ホール目に12メートル超の長いバーディーパットを沈めてファンを狂喜させた。

「タイガー・イズ・バックだ」

 72ホール目のバーディーパット。沈めれば、プレーオフになる。

「タイガーなら、きっと決める」

 誰もが固唾を飲んでウッズの手元を見詰めたその一瞬は、「ああ、タイガー・ウッズが戻ってきた」と実感できる瞬間だった。

 残念ながらボールはカップにはぎりぎり届かず、ウッズは1打差の2位タイにとどまった。だが、バッグを担ぐ相棒キャディのジョー・ラカバは「正真正銘、タイガー・イズ・バックだ」と大きく頷きながらウッズと固い握手。

 ウッズ自身は「僕は復活した」とは、もちろん言わない。

 だが、勝てずとも彼はとてもうれしそうだった。ベッドから起き上がることさえできなかった日々を経て、リハビリをして1歩1歩前進し、ようやく米ツアーに復帰し、ついには優勝争いに絡んだ懸命な歩みが、彼の笑顔を誘っていた。

「これからも1つ1つ、ブロックを積み上げていきたい」

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