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ゴルフ世界ランクで日本男子が減。
インド、中国の有望株に押され気味?

posted2018/03/14 07:30

 
ゴルフ世界ランクで日本男子が減。インド、中国の有望株に押され気味?<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

10代前半の頃から注目されていたマレーシア出身のガビン・グリーン。アジアンツアーで賞金王となった実力の持ち主だ。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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 ゴルフの祭典・マスターズを1カ月後に控えた3月6日、同大会はアジア発のヒーロー候補を今年、オーガスタナショナルGCに特別招待することを発表した。

 インド出身の21歳、シュバンカー・シャルマ。

 同月上旬の世界選手権シリーズ・WGCメキシコ選手権で、フィールド最年少ながら優勝争いを演じた逸材は「わずか4カ月で人生が様変わりした」という。

 昨年12月に欧州ツアーとアジアンツアーの共催競技・ヨハネスブルグオープンで初優勝を飾り、年明けには2月に同じく欧亜共催のメイバンク選手権で2勝目を飾った。どちらのツアーでも目下、年間レースのトップを走っている。

 3月末までに世界ランキングで上位50位に滑り込み、オーガスタ行きをいざ決めんとしていた矢先の特別招待の吉報だった。

インド人史上4人目のマスターズ出場。

 軍人の父を持つシャルマは小さい頃からサッカーやクリケットに慣れ親しみながら、「12、13歳のときにはプロゴルファーになりたいと思った」という。

 16歳でプロになり、アジアの下部ツアーからキャリアをスタート。2015年夏には米国に飛び、他のゴルファーと一緒に15人乗りのバンで大陸を巡る武者修行に臨んだこともある。当時のコーチ役がSNSでプロアマの実施を一般ゴルファーに呼びかけ、資金を集めてプレーする旅は、1カ月半、距離にして1万2500マイルにも及んだそうだ。

 昨年、インタビューを行なった米ツアーのスタッフは「年齢は20歳そこそこだけど、頭脳は40歳と思えるほど賢い」と、若さに秘められた聡明さと社会性の高さを感じたという。インド人選手のマスターズ出場は史上4人目。もちろん今年の注目選手と言っていい。

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