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W杯抽選会と日本の“5つの法則”。
ハリルJ、最良と最悪の組み合わせは?
text by
手嶋真彦Masahiko Tejima
photograph byGetty Images
posted2017/11/27 12:15
ただポット1、2でも希望を持てそうな国はある。ハリルホジッチ監督のクジ運や、いかに――。
日本代表5つの“法則”を紐解いてみると……。
12月1日に迫った抽選会で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、どのような籤(くじ)を引くだろうか。どのような籤を引き当てれば、決勝トーナメント進出の可能性が高まるか。手掛かりは過去にある。歴史は繰り返すというだけあって、5つの“法則”を導き出せるのだ。
<日本代表5つの“法則”>
法則1:「南米+欧州+α」の組み合わせ=グループリーグ敗退
法則2:南米勢とは相性が非常に悪い
法則3:欧州勢(大国以外)とは相性が決して悪くない
法則4:「欧州+欧州+アフリカ」の組み合わせ=決勝トーナメント進出
法則5:北アフリカ勢とは相性が抜群に良い
日本が本大会に出場した過去5大会で、グループリーグ敗退に終わった3大会はいずれも「南米+欧州+α」という組み合わせだった(法則1)。
1998年大会は「●アルゼンチン+●クロアチア+●ジャマイカ」で3戦全敗、'06年大会は「●ブラジル+△クロアチア+●オーストラリア」で1分2敗(現在アジア連盟所属のオーストラリアは、当時はオセアニア予選→プレーオフ経由で本大会出場)、'14年大会は「●コロンビア+△ギリシャ+●コートジボワール」でやはり1分2敗。この9試合を大陸別で見てみると、vs.南米は3戦全敗、vs.欧州は3戦2分1敗、vs.その他は3戦全敗となっている。
南米との相性は悪いが欧州の中堅ならば……。
W杯本大会以外も対象に加えるとvs.南米(今回の本大会に出場するブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、ペルーの5カ国を対象とした)は通算34戦3勝6分25敗、25得点77失点。過去10年('08年1月~/以下同)に限っても10戦1勝1分8敗、6得点27失点だ。vs.欧州(今回の本大会に出場する14カ国からグループリーグでは対戦しないセルビアを除く13カ国を対象とした)は通算37戦13勝9分15敗、57得点62失点。そのうち大国(ドイツ、スペイン、フランス)とは9戦1勝2分6敗で、大国以外とは28戦12勝7分9敗(過去10年は6戦4勝2敗)と勝ち越している。
南米勢との相性は非常に悪く(法則2)、大国以外の欧州勢とは相性が決して悪くない(法則3)。そんな傾向を示しているデータと言えるだろう。(※直接対決のデータは、原則としてFIFAの公式サイトを出典としている)
欧州勢との相性の良さは、W杯本大会の結果からも確認できる。日本がグループリーグを突破した2大会は、どちらも「欧州+欧州+アフリカ」という組み合わせだったのだ(法則4)。'02年大会は「△ベルギー+○ロシア+○チュニジア」で2勝1分、'10年大会は「●オランダ+○デンマーク+○カメルーン」で2勝1敗。大陸別では、vs.欧州が4戦2勝1分1敗、vs.アフリカは2戦2勝だった。