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鹿島、川崎、C大阪、柏からごっそり。
ハリルが国内組で探すラストピース。
posted2017/11/30 11:40
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
NumberWeb担当デスク(以下、デスク)「国内組で臨むEAFF E-1サッカー選手権のメンバーが発表されたけど、クラブワールドカップに出場する浦和の選手を呼べないためか、ハリルホジッチ監督はJリーグの上位チームからごっそり呼んでくる形になったね」
二宮「1位鹿島6人、2位川崎5人、3位セレッソ大阪2人、4位柏2人と23人中15人が1~4位チームから選ばれました。低迷するガンバ大阪から6人も入っていますが、サイドバックの初瀬以外はハリルジャパンで招集されている、または招集経験のあるメンバー。全体的には調子のいいチームの、調子のいい選手を呼んできたなという感想です」
デスク「まず鹿島から話をしていこうか。西、植田、昌子、山本と最終ラインが全員入ったことは面白い」
二宮「ここまで31失点は磐田に続いて2番目に少ない数字。堅い守備力は言うまでもありませんが、西と山本は得点に絡めるサイドバック。また山本は空中戦に滅法強いという特長があります。成熟度の高い“鹿島ライン”をそのまま使うという手もあるかもしれません」
金崎夢生はフィニッシュに課題があるものの。
デスク「ボランチには若い三竿が入ったね」
二宮「大岩監督が起用してきた急成長している選手です。球際の強さやエネルギッシュな運動量を含め、しつこくて精力的な守備はハリル好みと言っていいでしょう。それに縦パスから味方のゴールもいくつか演出しています。小笠原満男、永木亮太を押さえて鹿島のレギュラーを張っているわけですから、遅かれ早かれ代表に入ってきてもおかしくはなかった。181cmと上背もあります」
デスク「井手口と同じ21歳。伸び幅を考えても、パフォーマンスが良ければハリルホジッチ監督のハートをつかむ可能性があるかもね。それと鹿島と言えば、昨年のリーグ戦で交代時に石井監督(当時)との握手を拒否して詰め寄った態度が『受け入れ難い』と招集を見送ったことのある金崎を1年半ぶりに復帰させた」
二宮「ハリルホジッチ監督は会見で『監督と衝突があったから呼んでこなかったわけではない』と語っています。1トップ候補としては現在、国内組では杉本が一番手で、興梠、小林悠の名前も挙げている。金崎の課題として『フィニッシュのクオリティー』を指摘していますが、前線での激しいファイトぶり、アグレッシブぶりは『杉本、興梠、小林も真似てほしい』と絶賛しています。東アジア勢との戦いは、激しい肉弾戦も予想されますから先発のチャンスも十分にあると思います」