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第4回 フルマラソンを攻略する 

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川上康介

川上康介Kosuke Kawakami

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posted2011/01/30 08:00

第4回 フルマラソンを攻略する<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

金さん流「レース一週間前からの過ごし方」

 言うまでもなく、フルマラソンは過酷だ。単にトレーニングを重ねるだけでなく、自らの体調を管理して、本番をベストコンディションで迎えなければ、完走や記録達成は難しい。金さん流「1週間前からの過ごし方」を教えてもらった。

 まず、レース前のトレーニングだが、これは普段通りではなく、レース前仕様に変更したい。

「水曜日から木曜日に、レース後半のペースを想定して、10~15キロの軽いビルドアップを行って、筋肉に刺激を入れましょう。後半に失速しがちな人は、LSD(ロング・スロー・ディスタンス=ゆっくりとしたペースで長時間、長距離を走るトレーニング)もいいと思います。1時間半から2時間、ゆっくり走るのもオススメです。

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 レース2日前の金曜日は完全休養にしてください。ここで内臓も含めて、カラダをしっかりオーバーホールします。そして前日は、1~2キロ程度をレースペースで走って、心拍数を上げてください。前後に20分程度のジョギングを挟めば、カラダが走る状態に整えられるはずです」

 ポイントはレースに向けて、カラダに疲れを残さないこと。重要なのは、それまでのトレーニングであって、直前に走り込むのは逆効果しかない。焦らず自信を持って、本番を迎えよう。

「カーボローディング」で炭水化物を上手に取り込む。

 それから、食事も極めて重要な要素。走る際に必須の炭水化物を上手にカラダに取り込む「カーボローディング」を実践したい。

「今回の湘南国際マラソンのように日曜日の朝9時がスタートとするなら、その前の月曜日から水曜日までは、あえて米、パン、パスタなど炭水化物の摂取を抑えてください。これによって、炭水化物を吸収しやすい状態にするわけです。そして木曜日からは徐々に炭水化物を増やしていく。固い肉など、消化の悪いものは避けてください。特に前日の金曜日の夕食は重要です。炭水化物をしっかりとって、カラダに栄養を蓄えるようにしてください」

 ちなみにアルコールはカラダを脱水状態にしがちなので「走り終わった後に楽しんでください(笑)」。

 当日の朝は、おにぎりなどをしっかり食べて、レース本番を迎えよう。

「レースが9時からだと早朝に起きなければならない場合が多いと思います。朝食は前日に準備して、朝バタバタとしないようにしましょう」

【次ページ】 レースマネジメント――オーバーペースは絶対禁物!

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