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バレー新リーグ構想に企業の反応は?
11月30日に男女各6チームは集まるか。 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byMichi Ishijima

posted2016/10/24 11:10

バレー新リーグ構想に企業の反応は?11月30日に男女各6チームは集まるか。<Number Web> photograph by Michi Ishijima

10月22日にVリーグ新シーズンが開幕した。11月末はシーズン真っ最中、果たしてどんな結末が待っているのか。

11月30日までに参加チームが男女6ずつ集まらなければ。

 佐藤副会長は、「非常に中途半端なイメージを持たれるかもしれません。しかし逆に言えば、この程度の構想が実現できなくてどうする、ということ」と力を込める。

 今後のスケジュールとしては、スーパーリーグに参入を希望するチームは、11月30日までに参入意向表明書を提出する。基本的に男女各6チーム以上の参入があればスタートし、6チームに満たなければ見送るという。立ち上げが決まれば、'17年4月28日までに事業計画書や、自治体、地元協会、メインスポンサー予定企業による支援確約書を提出し、2018-19シーズンから新リーグを立ち上げる。

 現行のプレミアリーグ、チャレンジリーグも存続するため、スーパーリーグに参入しないチームはプレミアリーグ、チャレンジリーグに参加することになる。

 これまでにも1994年、2000年にリーグの改革案が持ち上がったが、そのたびに頓挫した過去がある。

「これまでも幾度となく構造改革を試みましたが、結局変わることができず今に至っています。'20年東京五輪を目前に控え、改革は今回が最後のチャンス。旧態依然とした体制に安住し続けていては、Vリーグが世の中から取り残されるのは目に見えています」と佐藤副会長は強い口調で語った。

“モデルケース”は男子の堺ブレイザーズだが……。

 嶋岡会長が最初に語った国際競争力の低下という課題については、東京五輪までに効果が出るのかは疑問だが、目指す方向性や危機感はもっともなことに感じた。

 ただ、チームとの温度差を埋めるための下準備がもう少し必要だったのではないか、という感覚もぬぐえない。チーム側に構想が伝えられたのは9月17日のVリーグ運営会議の場で、その3日後に記者発表、参入意向表明書の提出期限が11月30日。チーム側は約2カ月半で決断を下さなければならない。チームの法人化、つまり企業が新たに1つ会社を立ち上げるというのは簡単なことではないし、検討すべき事項は数多くある。

 Vリーグ機構が、新リーグのチーム形態の“モデルケース”として挙げるのが、V・プレミアリーグ男子の堺ブレイザーズだ。

 堺ブレイザーズは2000年に新日鐵(現・新日鐵住金)から子会社という形で独立し、企業チームから地域密着型クラブチームへの脱却を果たした。

「ブレイザーズは他のチームとは持っているマインドが違う。ファンに対してちゃんとやるべきことをやっているから、ホームゲームにもお客さんが入る。他の企業チームにとってもモデルになってくると思う」と佐藤副会長は言う。

【次ページ】 堺の中垣内部長も、慎重な態度を崩さない。

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