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岡田彰布が語るリーグ後半戦の阪神。
~カギを握るのはキャッチャーだ~ 

text by

岡田彰布

岡田彰布Akinobu Okada

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2015/07/27 11:40

岡田彰布が語るリーグ後半戦の阪神。~カギを握るのはキャッチャーだ~<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

「野球の神髄~岡田彰布の直言~」、配信は隔週金曜日の予定です。

打たれたとき、試合後にやるべきこと。

──小宮山は交流戦の楽天戦で、呉昇桓が打ち取ったファールフライを落球してアウトを取り損ねたことがありました。観客が「大丈夫か?」と思う軽率なプレーをしているようでは、ましてやピッチャーは不安でしょうねえ。

岡田:ピッチャーの調子が悪すぎて、何を投げてもストライクが入らないってことも、もちろんなくはない。せやけど、投げミスで打たれるならまだしも、「なんでここでスライダーを要求するんや」みたいな明らかな配球ミスは、キャッチャーの責任が大きいよな。リードに正解はないと言われるけど、ピッチャーの調子が悪いなら悪いなりの組み立てを考えなアカンで、やっぱり。

 大事な場面で悪い結果が出る、打たれるってことは、要するにバッテリーの相性が悪いってことがほとんどなんよ。

──キャッチャーがバッターの情報を頭に入れておくのはもちろんのこと、普段からコミュニケーションを密にして、ピッチャーの状態を把握しておく必要がある。

岡田:打たれたら打たれたで、試合後に話し合ってお互いの齟齬を解消せなアカンわけやけど……けっきょく梅野に足りなかったのは、そこんとこやろうな。ただボールを受けるだけではなく、普段からよく話し合って、ピッチャーの性格も知っておかないとリードはむずかしい。

──信頼感の構築が大事だと。

岡田:そういうことよ。

「半信半疑で投げたボールを打たれたら、それはアカン」

──若いキャッチャーが一人前になるのは時間がかかりますよねえ。

岡田:たしかになあ……。せやけど、若手とかベテランだとか関係なしに、ピッチャーと信頼関係を築くいうのはキャッチャーなら誰もがやらなアカンことやからな。

 日ごろからしっかり話し合ってれば、何度もサインに首振ったりせえへんもん。バッテリーのふたりが納得した勝負球を打たれたならしゃあないけど、半信半疑で投げたボールを打たれたら、それはアカンよな。そういうことがあると、「このキャッチャーと組むのは嫌やな」となってくるしな。

──監督やコーチも結果だけを見ているわけではないと。

岡田:結果は結果でしゃあないし、そこだけで判断するのは間違ってる。大事なのは準備よな。打たれない、打たせない配球を考えているか。なぜ打たれたかを理解してるか。

 そういう規準で判断すると、梅野は物足りない。せやから、ベテランのふたりに任せるしかないと、こうなってくるんだと思うよ。

──巨人もキャッチャーには苦労していますが、小林の物足りなさも梅野と同じところに原因があるんですかねえ。

岡田:そうかもしらんなあ……。阪神も巨人も、後半戦のポイントはキャッチャーいうことになってくるやろな。1点差、2点差で競り合っている試合で、控えのキャッチャーがきっちりリードできるか。8月、9月の厳しい戦いが続くときには、特にそこが大事になってくるな。

他にも、巨人・亀井の4番起用の話題から自らの打順論などを語った岡田氏。
この続きは、メルマガNumber 「野球の神髄~岡田彰布の直言~」でぜひお読みください。
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