月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島が眺める7月の新聞世相。
セ界は見たこともない時代に突入!
posted2015/07/26 10:40
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
Hideki Sugiyama
私たちは今、見たこともない世界を体験している。
「セ全体が交流戦に弱すぎた」、「リーグ戦再開、さぁ来月の今頃はどうなっている!?」で終わった前回のこのコラム。
あのあと、何も変わらなかった。
交流戦が終わってからもセ・リーグは相変わらず、じりじりとしていたのである。
6月23日にはついに「セ・リーグ全球団貯金ゼロ」という奇妙な歴史がつくられた。翌日24日の見出しを並べてみよう。
「大珍事!! プロ野球初 セ界貯金なし」(サンケイスポーツ)
「原巨人 首位並ばれた 史上初 セ貯金0」(スポーツ報知)
「涙出ちゃう キヨシ大脱出」(日刊スポーツ)
「大混セ 貯金チームなくなる 岐阜での勝利スルリ、ああ守乱竜」(東京中日スポーツ)
「4番が救った!! ゴメ(ス)弾 川中島の戦いの地で雨中の死闘」(デイリースポーツ)
各新聞てんやわんや。デイリーだけは勇ましい見出しなので阪神が勝ったのかと思いきや「引き分け」だった。この時期に負けないことがどれだけ大切かとしみじみ感じた一例である。
横浜はこの日、連敗が12でストップ。なんと21日ぶりの勝利であり、6月の「2勝目」だった。横浜に敗れた巨人は史上初の「勝率5割で首位」という事態。勝利数の差で2位になったものの、引き分けに持ち込んだ阪神も首位の巨人と同率となった。
株主総会で罵声を浴びた阪神が1週間後に首位。
どれだけじれったい混戦かは、この時期の阪神の立場がわかりやすい。6月16日に「阪急阪神ホールディングス」の株主総会があり、株主から苦言を浴びていた。
阪神 株主総会で不満「岡田を監督に」(デイリースポーツ・6月17日)
株主の質疑応答で、岡田彰布氏を次期監督に推薦する意見や、ドラフト戦略で中村GMの立ち位置を確認する声が上がったのだ。
しかし、この1週間後に阪神は首位同率に「躍り出てしまった」のだ。なんという混戦。