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バドミントン全日本選手権、開幕。
女子シングルスに若き才能が続々。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2013/12/01 08:01

バドミントン全日本選手権、開幕。女子シングルスに若き才能が続々。<Number Web> photograph by AFLO

今年のオーストラリアオープンでシングルス優勝を飾るなど、進境著しい高橋沙也加。姉の高橋礼華も2013年の日本代表選手だ。

ナショナルチームの経験が、選手の意識を変える。

 力をつけた若い選手たちは、数々の国際大会に派遣され、経験を早くから豊富に積むことで、海外の強豪選手に臆することなく立ち向かうメンタルも得ていく。

 例えば大堀は、昨年の取材でこう語っていた。

「ナショナルチームのバックアップチームに引き上げられていろいろ経験し、大会にも出させてもらうようになって、意識が変わりました。『すごい』と思っていた選手たちに、『勝ちたい』という気持ちになってきて。今はほんとうに勝ちたいという思いが強いです」

 バドミントン界の強化の仕組みの中で、向上心を高めた。そして国内のライバルが増えたこともまた、さらに選手たちの意識を高めている。良いスパイラルが生まれているのだ。

精鋭が揃う今大会、代表枠争いは熾烈を極める。

 また女子シングルスは、2000年のシドニー五輪で水井泰子が5位入賞を果たしているものの、その後北京五輪でのベスト4、ロンドン五輪銀メダルなどダブルスの活躍に押されている感があった。「ダブルスに負けるな」という思いも選手たちにはあっただろう。

 そうした中で第一人者から若い世代まで、精鋭がそろったのが今大会であり、日本代表争いも絡み、好勝負が展開されそうだ。

 むろん、女子シングルスだけに台頭が見られるわけではない。2012年の世界ジュニア選手権男子シングルスで金メダルを獲得した桃田賢斗は今年社会人となり、スーパーシリーズの中でもグレードの高いプレミアの一つ、中国オープンで初めてベスト4になるなど成長著しい。世界ランキング4位で全日本5連覇中の田児賢一、その田児と4年連続で決勝で戦っている佐々木翔の2人の壁は高いだろうが、どう戦うか、注目される。

 女子シングルスを筆頭に、楽しみな大会である。

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