日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER

ザッケローニの強引さが見えた!?
細貝、岡崎ら欧州挑戦組招集の裏側。 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2010/12/29 08:00

ザッケローニの強引さが見えた!?細貝、岡崎ら欧州挑戦組招集の裏側。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

欧州の各国リーグにとって、アフリカ系選手がクラブを離れるアフリカネイションズカップと共にアジアカップも頭痛の種になるのか? ザッケローニ監督も同じ問題で過去悩んだはずだが……

まだ回避の可能性もある「欧州挑戦組」の代表入り!?

 ザッケローニは「2014年型ベストメンバー路線」で勝負するために長谷部誠、本田圭佑、香川真司、長友佑都ら主力となる選手をほぼすべて欧州のクラブから呼び戻している。優勝に燃える韓国も朴智星や李青龍ら欧州組を呼び寄せているし、オーストラリアもベストメンバーに近い形で臨んでくることを考えれば、欧州組の大量招集という指揮官の判断は間違っていないと言える。

 しかしながら過去の例から言っても、欧州組に対する指揮官のリクエストがすべて通ったうえでアジアカップに臨んだというケースはないと言っていい。

 優勝した2000年のレバノン大会ではチームの中心を担う中田英寿をトゥルシエは招集できず、同じく優勝した2004年の中国大会においては、ジーコは中村俊輔と川口能活しか欧州組を呼べなかった。このときには柳沢敦のメッシーナ移籍が決まり、本人の希望を尊重したうえで辞退を了承してもいる。

 原博実技術委員長は「欧州挑戦組」の扱いについて「クラブや本人ともうまく相談してやっていきたい」と話している。つまりまだ検討の余地が残されており、招集の是非について最終判断を持ち越しているという印象も受けてしまう。

 果たして「欧州挑戦組」までアジアカップに招集する必要があるのか。2014年ブラジルW杯までの中長期的な観点に立ってもう一度、指揮官と協会が膝をつき合わせて再検討すべき問題であるのは確かだ。

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