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ヴォルフスブルクが想定外の絶不調。
長谷部誠の奮闘は、実を結ぶのか? 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byItaru Chiba

posted2011/12/24 08:01

ヴォルフスブルクが想定外の絶不調。長谷部誠の奮闘は、実を結ぶのか?<Number Web> photograph by Itaru Chiba

前半戦17試合中14試合に出場した長谷部。右サイドバックで起用されることが多かったが、最近は本職のボランチで出場している

前半戦17試合で、30人の選手を試したのだが……。

 マガト監督は試合によってメンバーを代えることで有名だ。

 レギュラーを固定せず、選手に緊張感を与えることで、選手の慢心を防ぎ、練習に緊張感を持たせる意図がある。しかし、前半戦のヴォルフスブルクに限って言えば、それがプラスに働くことはなかった。

 例えば、開幕から右サイドバックでは長谷部がプレーしていたが、その後はトレシュが起用された。そのトレシュが不甲斐ないプレーを見せたことで再び長谷部を右サイドバックに戻す。すると、今度は長谷部がヘルタ・ベルリン戦でドイツメディアに酷評されるパフォーマンスに終わってしまったことで、再びトレシュを右サイドバックでプレーさせることにした。

 期せずして中盤で起用されることになった長谷部は「中盤でのプレーは楽しいし、僕らみたいに中盤の選手がボールに激しくアタックしないと、(DFラインの)裏をとられる。その辺は、意識しないといけない」とモチベーションを見出しているのだが、右サイドバックのポジション一つとっても、チームとしての理想的な形を見いだせなかった。

 マガト監督は前半戦17試合で、合計30人もの選手を起用しているが、これはリーグで最多だ。起用された人数の選手もまた、ヴォルフスブルクの混乱を示すことになった。

中盤でプレスが効いていないのに、DFラインが高い位置にある!?

 ピッチ上にも、不調の原因がある。

 守備の破綻だ。

 前半戦を終えた時点で、リーグで3番目に多い34失点を喫している。中盤から前の選手がプレッシャーをかけていないのにもかかわらず、DFラインはマガト監督の望み通りに高い位置をとる。対戦相手にしてみれば、攻略法は簡単だ。ヴォルフスブルクのDFラインの背後に広がるスペースをめがけて、パスを送ればいいのだから。

 とりわけ酷かったのが、アウェイでの成績だ。

 相手が攻撃的に来るアウェイゲームでは、守備の穴を面白いように突かれてしまう。ホームでの平均失点は1.1点なのに対し、アウェイでは2.7点にまで膨れ上がっている。その結果、アウェイゲームでの成績は1勝1分7敗。積み上げた勝ち点はわずかに4で、リーグ最低。しかも白星をつかんだのはケルンとの開幕戦のみ。それ以降は惨憺たる結果に終わった。

【次ページ】 ウインターブレイク中に、大幅な補強が無いと危ない。

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