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夢を取り戻せるか。2005年、釜石の挑戦。
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2005/01/20 00:00
プロ野球の再編問題、ザスパ草津の躍進……スポーツとファン、地域とクラブの関係が注目された'04年。ラグビー界で地域密着をいち早く打ち出した先駆けクラブは、早々にシーズンを終えていた。
12月12日。寒風吹き付ける埼玉・熊谷ラグビー場。釜石シーウェイブスはNTT東日本に30―44で敗北。トップイースト5位に沈み、プレーオフへの道を断たれたのだ。
東日本リーグから陥落と同時にクラブ化し、新日鉄以外の選手を迎え入れて4年目。職場も住まいも多様な選手たちが揃って練習できる機会は少なく、池村章宏主将は「今年はアタックを合わせる時間がなくて、DF練習しかできなかった。コンバインドチームみたい」と嘆いた。相手チームの多くは企業の庇護の下、若く才能ある選手が憂いなく練習に打ち込んでいる。釜石には他チームを解雇され、職場のアテもないままやってきた選手もいる。